【高校野球・大分】津久見32年ぶりV 「野球のまち」に歓喜届けた

高校野球 大分代替大会 決勝

伝統校「TSUKUMI」チーム一丸

歓喜に沸く津久見ナイン

◇決勝 津久見2-1大分舞鶴(7月31日・別大興産スタジアム)

8回柳生スクイズ

 オールドファンには懐かしい「TSUKUMI」のユニホームが、32年ぶりの歓喜に包まれた。特産品のみかんをイメージした黄色のストッキングは、あの頃のまま。「野球のまちが盛り上がってくれたら、うれしいですね」。今春から指揮を執る藤丸崇監督(44)はそう言って、目を細めた。不遇の時にも伝統を絶やさなかったOBや関係者の思いが結実した瞬間でもあった。

 執念で勝利をもぎとった。1―1で迎えた8回。1死二、三塁の好機で、柳生翔真(3年)が決勝のスクイズを決め、勝ち越した。攻撃的な往時の野球とは違うスタイルだったが、この日はチーム一丸で頂点をつかみに行った。

8回1死二、三塁、柳生が決勝のスクイズを決める

校名変更危機乗り越え

 名将・小嶋仁八郎監督(故人)が率い、2度の全国制覇を成し遂げた小さな港町の公立校は、小技に頼らない豪快な野球で、全国の高校野球ファンの心をつかんだ。しかし、県外からも有力選手が集まってくる私立校の台頭もあり、昭和最後の夏となる88年に県大会を制してからは、甲子園が遠のいた。

 最大の危機は2012年。臼杵商、海洋科学高との統合で、新たな校名を公募することになった。校名が消えてしまう可能性もあったが、1000通を超える応募の中で、圧倒的多数を占めたのが「変えないで欲しい」という声だった。全国から寄せられた思いに応える形で存続が決まった。

 古豪復活の道を再び歩き始めるきっかけは、「もう一度、野球のまちを」という市民の熱い思いに他ならない。薬師寺琳久主将(3年)がナインの気持ちを代弁した。「普段から地域の方に声をかけていただいて期待を感じていた。伝統あるユニホームで、新しい歴史をつくろうとみんなで話していた」。記憶に残る夏の1ページを刻み、伝統校が新たなスタートを切った。 (加藤 博之)

 津久見 春6回、夏12回の甲子園出場を誇る。1967年センバツと、72年夏に全国制覇を果たした。OBに高橋直樹(東映―日拓―日本ハム―広島―西武―巨人)、大田卓司(西鉄―太平洋―クラウン―西武)、川崎憲次郎(ヤクルト―中日)、鉄平(中日―楽天―オリックス)らがいる。

全試合結果(報知新聞社)

(2020/8/1紙面掲載)


大分舞鶴 胸張る準優勝

 惜しくも決勝で涙をのんだが大分舞鶴が健闘を見せた。ラグビーの強豪校として知られるが、野球の夏の県大会決勝に進出したのは初めて。古豪・津久見と終盤まで接戦を演じてみせた。先発し6回1失点の好投を見せた新名凌馬主将は「優勝を目指していたので悔しさもあるが、3年生の力で勝ち上がった準優勝です」と胸を張った。

(web限定 2020/8/1更新)

ボーイズリーグ(中学生、小学生の硬式野球)

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