【高校野球】大崎 人口5000人  島の公立校が頂点

◆秋季九州大会 ▽決勝 福岡大大濠(福岡1位)1―5大崎(長崎1位)

 九州大会の決勝が6日、行われた。地元長崎の大崎が福岡大大濠(福岡)を下して初優勝を果たした。西海市に浮かぶ人口約5000人の大島にある唯一の公立校が、チーム一丸となって頂点に立った。

優勝の瞬間、喜びを爆発させる大崎ナイン

ショートスイング徹底 全戦逆転

 駆けつけた応援団が陣取ったスタンドに、この日一番の歓声がわき起こった。マウンド付近に歓喜の輪が広がる。「最後は人ごとのように見ていました」。就任3年目の清水央彦監督(49)は夢見心地で、喜びを爆発させる選手らを見守った。

 少ない好機を着実にものにした。4回。先頭打者が安打で出塁したが、相手の好守で犠打失敗。進塁を阻まれた。流れを逃しかねない場面だったが、再び犠打で2死二塁とし、山口剛大(1年)が右前に適時打を放った。しぶとく勝ち越し点をもぎ取った場面は、大会を通じて何度も見られた“大崎らしさ”だった。

 苦い記憶が野球を変えた。昨秋の九州大会。15安打を放ちながら3点しか奪えず初戦敗退した。ブンブン振っているだけでは勝てない――。反省を踏まえ、チームで徹底したのは「ショートスイング」。相手投手の球速、守備陣形などを見極め、場面に応じてコンパクトに振り抜き、空いているスペースを狙った。

4安打1失点と好投した勝本

1年生左腕・勝本好投

 勝ち越し後も着実に加点。このリードを1年生左腕の勝本晴彦(1年)が4安打1失点の好投で守り抜いた。今大会4試合20得点ですべて逆転勝利。普段の打撃練習から、それぞれが状況を想定しながら取り組んできたことが結実した。

 昨秋の九州大会で敗れてから、今夏の代替大会も含めチームは公式戦負けなし。清水監督就任当時は部員5人でスタートした「おらが島のチーム」が、一気に九州の頂点まで駆け上がった。(加藤 博之)

(2020/11/7紙面掲載)

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