【高校野球】西日本短大付11年ぶり聖地 大嶋の完封劇/福岡大会決勝
- 2021/7/28
- 【野球】九州・山口
◆第103回全国高校野球選手権福岡大会▽決勝 西日本短大付5-0真颯館(2021年7月27日・久留米)
第103回全国高校野球選手権福岡大会の決勝では、西日本短大付が5-0で真颯館を下し、11年ぶり6度目の夏の甲子園出場を決めた。打線が好機に着実加点。このリードをエース・大嶋柊(3年)を中心に守り切った。

三塁踏ませず
最後のアウトは、空振り三振で奪った。大嶋が投じた124球目。相手のバットに空を切らせると、背番号1を中心に歓喜の輪が広がった。3安打8奪三振。三塁を踏ませない完封劇で、エースがチームに甲子園切符をもたらした。
躍動感あふれるフォームは、まったく疲れを感じさせなかった。176球を投げ完投した準決勝から中1日。それでも「前半は疲れがあったが、後半乗って来た」。言葉通りに、7回に自身最速となる144キロをマーク。準決勝までは、あまり投じていなかったチェンジアップを使うなど、相手打線を手玉に取った。
雪辱のマウンドでもあった。準決勝は一時0-6とリードされる展開となったが、打線が奮起して逆転勝ちを収めた。この日は、味方の失策で走者を背負った1回と4回は、いずれも三振でピンチを脱した。「野手に迷惑をかけていたので、自分が救ってやろうと思った」と、相手に流れを渡さなかった。

援護の12案段
そんなエースの好投に応えるように、打線も真颯館の左腕・松本に12安打を浴びせ5得点。着実に好機をものにして、リードを広げていった。
92年夏には全国制覇を果たした強豪校。西村慎太郎監督は「よくやってくれました」と、大会を通じて一戦一戦成長した選手をねぎらった。激戦の福岡大会を制した自信を胸に、29年前の歓喜の再現を狙う。(加藤 博之)
>福岡大会全試合結果(報知新聞社)
(2021/7/28紙面掲載)