高校野球

(2019/7/29紙面掲載)

第101回全国高校野球選手権

【鹿児島】神村学園2年ぶり5度目 鮮やか逆転劇

2年ぶり5度目

マウンドに駆け寄って喜ぶ神村学園の選手たち
マウンドに駆け寄って喜ぶ神村学園の選手たち

▼決勝(7月28日・平和リース)

鹿屋中央100 000 020=3

神村学園000 310 01X=5

 

「10安打完封を狙え」

 したたかにゲームの流れを見極めた神村学園が頂点に立った。序盤は苦しい展開。先制を許し、攻撃は3回までわずか1安打。完全に相手のペースかと思われたがしかし、ナインに焦りはなかった。

 

 試合前に、小田大介監督(36)がバッテリーに出した指示は「10安打完封を狙え」。エースの田中瞬太朗(2年)、主将で捕手の松尾将太(3年)のバッテリーも劣勢の中にあって冷静だった。2-4回も走者は許すものの、追加点は許さない。むしろ、ピンチをしのいでいれば必ずチャンスは来ると「その時」を待っていた。

主将・松尾好リード

 好機が訪れたのは4回。相手のけん制悪送球で1死三塁とし、田中大陸(2年)の左前適時打で同点に。さらに田中天馬(3年)が左翼席へ勝ち越し2ランを放った。「常に相手のミスや四球につけ込もうと思っている」と松尾主将が話す通り、勝負所で一気にたたみかける鮮やかな逆転劇だった。

 

 5回に自ら本塁打を放ち、気をよくしたエースは9回3失点。9安打を浴びながらも、要所を締める投球。松尾主将の的を絞らせない好リードも光った。

 

 

 昨年は鹿児島大会で初戦敗退。ベンチ入りしていた松尾は「何も出来なかった」。あれから1年。コツコツ積み重ねた練習はうそをつかなかった。今大会も1戦ごとに力を付け「勝ち方」を知るチームへと成長した。「今日は守備からリズムを作る自分たちらしい野球が出来た」。チームをけん引し続けた主将は、歓喜の輪の中心で誇らしげに拳を突き上げた。(加藤 博之)

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