高校野球

(2019/7/30紙面掲載)

第101回全国高校野球選手権

【山口】宇部鴻城 池村1失点完投 感涙の甲子園切符

7年ぶり2度目

甲子園出場を決め、マウンドに駆け寄る宇部鴻城ナイン
甲子園出場を決め、マウンドに駆け寄る宇部鴻城ナイン

▼決勝(7月29日・山口マツダ西京きずなスタジアム)

西 京 000 010 000=1

宇部鴻城000 700 00X=7

 

3年連続決勝敗退の無念晴らした

 3年連続で決勝に進みながらも、あと一歩が届かなかった宇部鴻城。この瞬間を待ち焦がれていた。

 

 最後の打者を遊ゴロ併殺に仕留めると、主将の田中力(3年)が一塁からマウンドに駆け寄り、エース・池村健太郎(3年)と喜びを分かち合った。ベンチの控え選手も飛び出し歓喜の輪が広がった。女子マネジャー4人はうれし涙を、尾崎公彦監督(49)はベンチ前でナインを見つめ、「よくやった。ありがとう」と搾り出すのがやっと。流れる涙をこらえた。

 

 夢舞台へ4年をかけた喜びは並大抵のものではなかった。選手たちは昨夏、目の前で敗れる先輩たちの姿を目に焼き付けた。田中主将が「監督を男にしてやろう」とげきを飛ばし、決勝戦突破だけを目標にしてきた。選手たちも苦しみに耐え、努力と頑張りを惜しまなかった。

 

5安打1失点で完投した池村健太郎
5安打1失点で完投した池村健太郎

エースはバットでも快音

 池村の日課はダンプカーのタイヤ引き。約300メートルを一日10回引っ張った。「この練習が一番しんどかった」。鍛えられた下半身のおかげで、最終回も直球はミットでいい音を響かせ、5安打、1失点の鮮やかなピッチングを披露した。

 

 エースは打撃でも発奮。4回に大量7点をもぎ取った場面だ。4番・田中が死球で出塁、原田健太郎(3年)が左前打で続いた1死一、二塁、池村は狙い通りに直球を快打、左中間をライナーで破る二塁打を放った。先制点で打線は勢いづき、猛打爆発。四球を挟み3連打とたたみかけた。

 

 甲子園切符を手にした尾崎主将は「大声野球、全力疾走、1戦必勝」、池村は「完投で1勝を」。夢の舞台での躍動を誓った。(松永 康弘)

※新聞紙面では優勝校の別カット写真を掲載 バックナンバ-お買い求め方法