(2017/8/5)

丸亀オーシャンカップ編(2017.7) ~下~

 Kです。丸亀(香川)のSG「オーシャンカップ」もいよいよ最終日。朝から相変わらずの暑さです。熱波と湿気のせいか、讃岐富士と呼ばれる丸亀のシンボル、飯野山が煙って見えます。SG初優勝が目前の峰竜太(佐賀)が1号艇の優勝戦。前日までの負けを取り戻すのは難しいとしても峰の舟券はしっかり取って、最終日ぐらいはプラスで締めくくりたいところです。

 

 この日は午前10時の開門から出陣です。マフラータオルの抽選に参加するためです。SGやプレミアムGⅠの最終日に実施されており、未出走舟券1,000円分でくじを1回引くことができます。「はずれる方が奇跡」の当選確率で、私にとっては旅打ちの記念品みたいなものです。まあマフラータオルの話は別の機会に譲るとして、今回も難なくゲット(まれに奇跡に遭遇し、レースが始まる前に気持ちがなえることがありますが)し、あとは冷房の効いたレース場で体力温存です。さすがにこの2日間で体力、気力ともにかなり消耗気味です。まあ、反省会で飲み過ぎたせいもありますが。

ボートレース丸亀 オーシャンカップ マフラータオル

 この日の舟券はまずまずの出足でした。前半6レースのうち、第3レース(①⑤③、2,180円)と第5レース(①④⑤、3,520円)を本命筋で取り、ほぼトントンの状態で後半戦へ。潮目が変わったと感じたのは第8レース。①石渡鉄兵(東京)②原田幸哉(崎)③石野貴之(大阪)④桐生順平(埼玉)⑤茅原悠紀(岡山)⑥菊地孝平(静岡)。石野、桐生と今年のSG覇者がセンターに構えますが、今節は元気がなく予選落ちです。舟券は準優勝戦組の原田、茅原を軸に考えざるを得ません。

 

 展示タイムは原田が1人抜けており、1周タイムは石渡、原田、菊地の順です。ただ石渡のスタートタイミングが0.24と大きな数字で、危ないイン戦のような気がします。そこで本命筋は原田が差した時の②-①-全、まくった時の②-⑤-全、穴目は茅原のまくり、まくり差しを想定し⑤-①②⑥-①②⑥としました。レースは茅原のまくり差しがさく裂。⑤②⑥、9,950円。万舟には一歩届きませんでしたが、今回の旅打ちで一番の配当をゲットしました。

 

 人気決着となった第9レース(①③⑥、1,170円)も本命筋で取り、続く第10レースは特別選抜B戦です。①山崎智也(群馬)②遠藤エミ(滋賀)③服部幸男(静岡)④篠崎仁志(福岡)⑤浜野谷憲吾(東京)⑥萩原秀人(福井)。準優勝で不良航法を取られ、賞典除外となった茅原の代わりに萩原が繰り上がりで出場です。それにしても遠藤が最終日の特別戦の2号艇です。次の第10レース、特別選抜A戦でも小野生奈(福岡)が2号艇です。以前なら女子選手がSGの準優勝戦に乗れば大きなニュースになっていましたが、最近では珍しいことではなくなってきました。特に小野は女子選手として3人目となるSG優勝戦進出まであと一歩でした。そう遠くない将来、女子選手のSG優勝があるかもしれません。

 

 レースの話に戻りましょう。展示タイムは萩原と遠藤の2人が抜けています。1周タイムも萩原がトップで次いで智也、仁志の順です。萩原のエンジンが出ています。予選落ちしたとは言え、このレースに限れば準優勝戦組に全くひけをとらない足色です。ということで舟券の軸は萩原です。①-⑥=全と①④⑥のボックスで勝負です。レースはトップスタートを切った仁志、浜野谷が連動して攻めていく形となり、それを見て萩原は差し。1マークを回ったところで早々と2着を確保。①-⑥で出来上がりです。ところが遠藤が萩原相手に競りかけます。どちらの舟券も持っているので安心して見てはいられるのですが、配当面では圧倒的に①⑥②です。一番怖いのは競り合って2人とも飛んでしまうことです。「そのまま、そのまま」。願いは通じました。配当は27番人気の3,600円。おいしい舟券になりました。

 

 続く第11レースは今節初勝利を目指し2コースからまくる気満々の小野の頭を本命筋で買いましたが、肝心のスタートが行き切れず4着。頭勝負は狙いすぎだったかもしれません。

丸亀ボート SG オーシャンカップ ラウンドガール

 さあ丸亀への旅打ちを締めくくる優勝戦です。蒸し暑さは相変わらずですが、日はとっぷりと暮れ、照明塔の明かりが夏の夜空に輝いています。風もほんどなく、絶好の水面コンディションです。ここまでしっかり貯金はできています。プラス分を全額勝負です。

 

 ①峰竜太(佐賀)②辻栄蔵(広島)③井口佳典(三重)④前本泰和(広島)⑤丸岡正典(大阪)⑥坪井康晴(静岡)。SG初優勝を目指す峰以外は全員SG覇者です。舟券は前の晩から峰の頭で勝負すると決めていました。これまでずっと応援してきて、ここで浮気をしたらボートの神様から見放されそうです。問題はヒモをだれにするかです。最終的には展示を見て決めるにしても、この日の朝、真っ先に浮かんだのは①-④です。人気はおそらく①-②=③あたりでしょうが、前本のエンジンが予選最終日あたりから急上昇していること、前夜のボートレース専門チャンネル・JLCの番組の中の「前本の4コースは2着で買い」とのコメントが妙に説得力があったこと、辻が「ここ(丸亀)の2コースは難しい」と言っていたこと、井口が「バレバレなので優勝戦はスローから」と3カドにしないことを明言していたこと、…。①-④は大いにあり得る舟券です。しかもスポーツ報知の占いのラッキーナンバーは④と⑤です(笑)。

 

 スタート展示は枠なり3対3。スタートタイミングは一番遅い坪井でも0.10。ほかの5人はいずれも0.03以内。峰にいたっては0.01です。展示タイムは峰と井口が大きく抜けています。1周タイムは坪井、前本、峰の順。前日同様、井口の1周タイムは最低です。スタートさえ遅れなければ、機力的にも峰の優位は揺るぎません。一番の攻め手になるであろう井口を受け止め、万全の逃げに持ち込めるはずです。朝の直観を変更する必要はなさそうです。舟券は①-④-全が大本線。オッズを見て①-④-②③に厚めに配分。あとは大外でも侮れない坪井を絡めた①-⑥=全を抑えに、この12点で勝負です。

丸亀ボート SG オーシャンカップ 優勝戦 峰竜太

 締め切り前のBGM「金毘羅船々」が流れる中、買った舟券を胸ポケットに入れ、大時計の横でピットアウトを待ちます。すでに水面際はたくさんのファンで埋まり、最前列まで行けません。ピットアウトすると、あちこちから大きな歓声が上がります。やはり峰への声援が多いようです。私の隣りにいた若い男性2人組も峰の名前を叫んでいます。私も負けずに「みね~、行けよ~」。進入はスタート展示通り枠なりの3対3。井口の「まさか」は宣言通りありませんでした。

 

 12秒針が回り始めスタート。トップスタートは井口。峰は少し遅れ気味ではありますが伸び返し、先マイ態勢を取ります。井口のまくりをブロックすると、そのまま先頭に。前本がターンマークぎりぎりを2番差し、さらに辻と前本の間を丸岡が割って入ります。「よっしゃー、逃げた」。悲願の初優勝は目前です。ただ、2着争いはわかりません。前本と丸岡が並走して2マークへ。丸岡が外から強ツケマイを放ちますが、前本もなんとかこらえ、2周目1マークを先に回り決着しました。峰は悠々と先頭をひた走ります。先ほどの2人組が「峰、コケるなよ」と叫んでいます。同感です。「このまま、このまま」。念仏とも呪文ともつかないつぶやきが口をつきます。

丸亀ボート SG オーシャンカップ 峰竜太 ビクトリー花火

 3周目2マークを回り、白いカポックがゴールへ。その瞬間、峰は左腕を体に引きつけるように小さくガッツポーズ。腕を突き上げるような派手なポーズではありません。何かをグッとかみしめるような、味のあるガッツポーズでした。もしかしたらヘルメットの中ですでに泣いていたのかもしれません。 

 

 ビクトリー花火が丸亀の夜空を彩ります。金色のボートに乗り換えた峰のビクトリーランが始まりました。何度も何度もスタンドに向かって手を振り、頭を下げます。「やっと、取れたなぁ。良かったなぁ」。ホントに感慨深いものがあります。思えば峰が新鋭戦を走っていたころ、私はボートレースを始めました。それからSG戦線で活躍するようになり、外枠ながら優勝戦に乗るようになり、さらには優勝戦の1号艇を争うようになり…。この間、スノーボードで選手生命にかかわるような大けがをし、「何やってんだ、こいつは」と思ったこともありました。2013年の若松オーシャンカップや15年の蒲郡メモリアルでは勝利の女神がほほ笑む寸前までいきながら悔し涙を流してきました。ここ数年は「SGに一番近い男」「いつ取っても不思議ではない」が代名詞になっていました。「ホント、良かったなぁ」。

 

 胸ポケットにしまっていた舟券を取り出し、払い戻し窓口に並びます。レースが終わって随分経ちますが、まだ長い列ができています。当たり前ですが、みんな満足そうな顔をしています。この日に限ればこの払い戻し分だけプラスですが、3日間トータルではマイナスとなりました。でも峰の初優勝舟券を取ったのですから、終わりよければすべてよし、です。これから峰はポンポンとSGを勝っていくのではないでしょうか。もしかしたら年末のグランプリも…。黄金のヘルメットをかぶった峰を本場で見たいものです。

 

◇丸亀オーシャンカップの戦績

15日:2勝9敗 回収率  23%

16日:4勝7敗 回収率  63%

17日:8勝4敗 回収率 180%

   【下】

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