24~K部長のボートレース放浪記 宮島編

(2017/3/9)

宮島レディースオールスター編(2017.2) ~上~

 Kです。今年新設された女子のグレードレース「GⅡレディースオールスター」が宮島(広島)で開催されました。次の旅打ちは児島(岡山)のSGクラシックと考えていたのですが、宮島には久しく行っていないし、そこそこ荒れて高配当が出ているし、天気も良そうだし…と3日の金曜日、旅打ちのムシがうずき始めました。優勝戦がある5日の日曜日は所用があるので、チャンスは4日の土曜日のみ。ということでバタバタと予定外の弾丸日帰り旅打ちツアーを敢行しました。

 

 まだ暗い午前6時前に車で出発。約270キロ。朝日を浴びながら山陽道をひたすら東進し、なんとか開門前に滑り込みました。眼前には日本三景のひとつ「安芸の宮島」。春霞がかかっているのか、少し靄(もや)っています。その前には世界遺産・厳島神社のシンボルでもある赤い大鳥居。満潮に向かう時間帯で海に浮かんでいるように見えます。左手には牡蠣(かき)の養殖いかだがずらり。天気予報通り初春の陽光がまぶしく、風もほとんどありません。まさに「春の海終日(ひねもす)のたりのたりかな」の水面になりそうです。

ボートレース宮島

 宮島はGⅠ第25回新鋭王座決定戦があった2011年1月以来です。その後は2015年6月のSGグランドチャンピオンに“出走”する予定で、ホテルまで予約していたのですが、家事都合により“欠場”となってしまいました。宮島では13年ぶりのSGだっただけに張り切っていたのですが…。


 それにしてもあの頃の新鋭戦はレベルが高く、面白かったですね。毒島誠(群馬)、岡﨑恭裕(福岡)、峰竜太(佐賀)、篠崎元志(福岡)ら今やSGの常連となった若手が常に優勝争いを演じていました。宮島での優勝戦でも新田雄史(三重)、平本真之(愛知)と、後のSGウイナー2人が名前を連ねていました。
 メンバーは①新田②山田哲也(東京)③水摩敦(福岡)④坂元浩仁(愛知)⑤木下大将(福岡)⑥平本です。このメンバーでは新田、平本が格上で、特に3年連続優勝戦に乗ってきた新田が1号艇とあって断然の人気でした。しかし好事魔多しと言いますか、新田がスタート直後の1マークでまさかの振り込み。後続の平本が間一髪のところでハンドルを切り、ことなきを得ましたが、ひとつ間違えば事故レースになるところでした。結局、2コースから差し抜けた山田が優勝。②⑤④30,830円のビッグ配当で決着しました。

 

 実はこのレース、新田から平本を絡めた舟券を本命筋とする半面、穴目としてスタートの早い山田の2コースまくりを想定して②-③④⑤-③④⑤を少しだけ持っていました。新田が振り込んだ瞬間、悲鳴を上げそうになりましたが、バックで山田が突き抜けていくのを見て、ポケットに入れていた舟券をもう一度確認し、あとは「このまま、このまま」と必死に祈っていました。


 ゴールした瞬間、心の中で小さくガッツポーズをしたのですが、すぐ近くで「やったー! ほうれみろ、わしの言うた通りじゃろうが」と周りの人が振り向くぐらい大きな声で叫んでいるおじさんがいました。「何がわしの言った通り」なのかはわかりせんが、隣りの列で払い戻し窓口に並んでいたこのおじさん、「そうじゃろ、そうじゃろ」「こうなると思うとったんよ」とずっとハイテンションでした。その気持ち、よーくわかります。最終レースを万舟でとったんだから。

 

 今回は女子戦。「6年前の夢よもう一度」と実戦開始です。今回の出場選手はファン投票で選ばれているため、SGの出場経験もあるA1級の強豪からデビューして間もない116期のB1級まで幅広く、技量の差は歴然です。舟券の軸を絞りやすい反面、B1の若手が舟券に絡めば配当は一気に上がります。


 さて、第1レース。最初のレースを取れるかどうかでその日の流れが決まるような気がするので、ここはなんとしてもものにしたいところですが、オールB1の混戦番組です。敗者戦だけあって節間成績は「5」や「6」が目立ち、最初から思案のしどころです。


 勝率やキャリアを考えると②藤堂里香(福井)、③木村沙友希(静岡)が舟券に絡んでくることは間違いなさそうです。あとは最若手のひとり、村上奈穂(広島)のイン戦を信頼するかどうかです。村上にとっては繰り上がりで出場した地元の大舞台。このイン戦は逃げたいところです。前日、6コースから3着と初めて舟券に絡み、「足はいい」との本人のコメント通り、展示、1周タイムとも上々。スタート展示タイミングも「00」で、若手のインコースにありがちな立ち遅れもなさそうです。イン信頼! 穴目はなしで①-②③-②③を厚めに展示一番時計だった同じく若手の深尾巴恵(群馬)を3着に絡めた①-②③-⑤の4点で勝負しました。結果は①②⑤1,820円。配当は付きませんでしたが、幸先いいスタートを切りました。


 その後、第2、第5、第8レースと5,000円前後の中穴をゲットし、準優勝戦が始まる前までに往復の高速代ぐらいは勝ち越すことができました。あとは準優の3個レースが今回の旅打ちの浮沈を握りそうです。

 

ボートレース宮島 がんす

 その前に腹ごしらえです。宮島のバクチ飯と言えば穴子丼が有名ですが、今回は「がんす」にしました。がんすは板状にした魚のすり身にパン粉を付けて揚げたもので、広島のソウルフードのひとつだそうです。全国のレース場のB級グルメを紹介する「ばくばく! バクチごはん」という漫画でも取り上げられていました。店は4階の食堂「三代目勝海舟」。肉うどんにかき揚げとがんすがのった、ちょっとぜいたくなうどんを注文しました。がんすは佐賀県の唐津あたりで親しまれている魚ロッケに似ていますが、魚ロッケがカレー味なのに対し、がんすはピリ辛です。一味唐辛子が入っているようです。うどんのつゆを吸って衣はしっとりですが、中はしっかりと歯ごたえがあり、うどんとの相性もぴったりです。レースとレースの間にかき込むバクチ飯には最適で、車でなければがんすの単品とビールを注文していたことでしょう。

 

 さて、準優最初の第10レース。メンバーは①細川裕子(愛知)②松本晶恵(群馬)③川野芽唯(福岡)④鈴木成美(静岡)⑤角ひとみ(広島)⑥桜本あゆみ(東京)。内の3艇が強力です。いずれもA1で、松本、川野は昨年、一昨年のクイーンズクライマックス覇者です。名前だけなら内の3艇で決着しそうですが、スタート展示では角がインを取り、並びは⑤①②/③④⑥。施行者推薦で出場した角。「優勝戦に乗って、地元に恩返し」とばかりの気迫がうかがえます。

 

 これで予想が悩ましくなりました。角がどこまで入れるのか、入れてもらえるのか。インは無理でも2、3コースまでならありそうです。展示でダッシュに引いた川野が入れると読んで、①②⑤/③④⑥を想定。舟券は技量上位の①②③と角の気迫を信じ、少し変則ですが、①②③-⑤=①②③の12点にしました。
本番は川野まで抵抗し、並びは①②③⑤/④⑥。トップスタートを切った松本を意識したのか、1マークで細川の艇が流れ、松本の差しが入ります。さらに若干スタートで後手を踏んだ角も小回りし、その内を追走。2マークでは、その角が最内から渾身の先マイを果たし、スタンド前は①②⑤が並走状態です。2周目1マークで松本が先行する細川の内を付き抜け出してきました。舟券的にはほぼ出来上がりです。あとは着順です。②⑤①ならかなりの配当が期待できますが、2周目2マークで角と細川が接触。角の奮闘も一歩及ばす②①⑤で決着しました。配当は3,010円とかなり下がってしまいましたが、十分です。

 

 これで資金にかなり余裕ができました。浮いた資金を全額、残りの2レースに突っ込んだのですが、その結果は次回で。

 >続きを読む

【上】