24~K部長のボートレース放浪記 福岡編

(2017/6/3)

福岡 オールスター編(2017.5)

 Kです。児島(岡山)のSG「ボートレースクラシック」からすっかり間が空いてしまいました。季節は初夏へと移り、今回は今年のSG第2弾、福岡「ボートレースオールスター」のお話です。地元のレース場なので旅打ちというわけではありませんが、しっかり放浪してきました。

 

 今回は諸般の事情で最終日の28日だけの参戦です。旅打ちならば目覚まし時計をセットしていなくても、夜明けとともに目が覚めるのですが、この日、目が覚めたのは9時50分。「やばい、やってもうた」。前夜、深酒が過ぎたようです。帰宅したのは午前2時過ぎ(と思うのですが、定かではありません)。そのまま寝入ってしまったようです。

 

 自業自得とは言え、不覚です。SG優勝戦の日の開門に間に合わないなんて初めてのことです。赤ペンや専門誌「BOAT Boy」の新概念データなどの七つ道具をバッグに詰め、朝飯も食べずにレース場へと急ぎました。外は快晴。まさに五月晴れという表現がぴったりの、絶好のボートレース日和です。そんな日和があるのかと言われそうですが、福岡ボートの2マーク側にある芝生広場は大勢の家族連れらで埋まっているはずです。

 

 最寄り駅は福岡市営地下鉄・天神駅。ここから歩いて15分ほど。都心から最も近いレース場で、いつもならその日のレースを予想しながらのんびりと歩く道ですが、今回は時計を見ながらの急ぎ足です。「(第)2レースは無理か…」。レース場の建物が見えてきた頃には飽和状態となった前夜の焼酎が汗とともに体中から噴き出していました。

ボートレース福岡 芝生広場

 

 やっとの思いでたどり着いたのは2レースのスタート直前。前売りで買っていた3階の指定席へ。「井口、いけー」。4コースからまくった井口佳典(三重)に声援が飛んでいます。汗はまだ止まらず、出走表の上に次々とシミを作っていきますが、どうにかスタートラインに着くことできました。3レースのスタート展示、さあここからです。と、その前に腹ごしらえ。売店でおにぎり2個とおでんを3個。普段ならこれに串カツもつけるのですが、さすがに揚げ物は胃が受け付けそうにありません。

 

 おにぎりをほおばりながら3レースの予想です。メンバーは①原田幸哉(愛知)②秋山直之(群馬)③中村桃佳(香川)④魚谷智之(兵庫)⑤新田雄史(三重)⑥岡崎恭裕(福岡)。名前だけなら原田ですが、今節、機力もリズムも低調で、ここまで1回も舟券に絡んでいません。それでも展示、1周タイムともまずまずで、敗者戦の1号艇なら何とか逃げそうです。問題は2着、3着です。順当なら外の3人ですが、女子選手の中村の展示も悪くありません。初日には2号艇で3着に残し、万舟を提供しています。ちょっと山っ気が出て(まだ酔っているのかもしれません)、舟券は①-③=全と、④⑤⑥のボックス、④⑤⑥-①-④⑤⑥。どちらが本命筋でどちらが穴目かわからない舟券ですが、結果は①④⑥の2,580円。道中、一瞬⑥①④、④①⑥になりかけたのですが、中途半端な舟券を買うと、得てしてこんな結果になります。続く4レースは①石渡鉄兵(東京)が精彩を欠いていたので、準優組の③辻栄蔵(広島)と⑤菊地孝平(静岡)の頭から狙ってみたのですが、石渡が辛うじて逃げ、菊地が舟券から外れたこともあり、①④③6,080円の好配当決着となりました。

 

 福岡はインが弱く、②=③がセット券と言われます。1号艇の取捨が難しく、4レースのようにイン逃げでも思わぬ配当が飛び出すことがあります。特にうねりが出ている時は要注意です。福岡の1マーク側は那珂川の河口に突き出ており、ここからうねりが入ってきます。選手に言わせると「龍がいる」のだそうです。うねりが入ってくると1マーク側に並べられたオレンジのブイが龍の背のように上下動するというのですが、スタンドから見ている限りはよくわかりません。ただ、1マーク付近では接触があったわけでもないのに転覆したり振り込んだりするシーンはよく見かけます。恐らくうねりにはまっているのでしょう。前福岡担当の長谷昭範記者によると、インが弱いのは「うねりを怖がった1号艇が(レバーを)落として回ると、2号艇や3号艇のツケマイが決まりやすくなるから」とのことです。SGの最終日は往々にしてイン逃げ祭りになることが多いのですが、果たして福岡ではどうでしょうか。

 

 5レースは準優組の湯川浩司(大阪)、山口剛(広島)のワンツーでしたが、3着に竹井奈美(福岡)が入ったことで①④⑤2,760円。これを本命筋で取り、ようやくこの日の初勝利を挙げました。続く6レース。面白そうな番組です。①服部幸男(静岡)②田頭実(福岡)③篠崎仁志(同)④濱野谷憲吾(東京)⑤長嶋万記(静岡)⑥井口佳典。服部がここまで未勝利でピリッとしない上に、隣りの田頭はスタートが速く、展示タイムもトップです。「このレースこそ福岡のセット券」と思い定め、服部を切ります。②=③-全、③-全-②で勝負です。

 

 レースは予想に反し、服部がトップスタートを決めましたが、先マイしようとした瞬間、艇が跳ね、ターンマークを大きく外します。その間隙を縫って、差した田頭が抜け出します。「ヨッシャー」と思ったのもつかの間、外マイした篠崎は大きく流れ、2番差しの濱野谷が内から来ています。「④はダメよ~!」。2マークでバック5番手から篠崎仁がうまくさばいて濱野谷を追走。スタンド前では並びかけています。「仁志~!!」の声援にも力が入ります。が、一歩届かず②④③で入着。7,270円。惜しいレースを取りこぼしてしまいました。福岡の舟券収支のカギは、こうした中穴を本命筋で取れるかどうかにかかっています。

 

ボートレース福岡 オールスター 優勝 石野貴之

 後半に入っても福岡らしいといえば福岡らしい波乱のレースが続きます。7レースはイン逃げながら6号艇が2着に入り、万舟決着。10レースは事故レースとなり、人気の①山口剛と③新田雄史が舟券からはずれ②⑥⑤。66,320円と今節一番の高配当決着となりました。9レース②①③3,830円、11レース③①④3,060円は取りましたが、穴目で買っているのでほとんどプラスになってはいません。手持ち資金が半分ほどの状態で優勝戦を迎えました。

 

 メンバーは①石野貴之(大阪)②田中信一郎(同)③茅原悠紀(岡山)④篠崎元志(福岡)⑤桐生順平(埼玉)⑥松井繁(大阪)。大阪支部VSニュージェネレーションの構図です。機力は内の3艇が抜けており、特に石野の28号機と福岡のエース機、茅原の29号機は超抜に仕上がっているようです。「BOAT Boy」の新概念データによると、石野の1コースの成績は1着率80.0%、まくられ率6.2%、差され率9.2%。1着率80%超えはほかにもいますが、まくられ率、差され率ともに10%を切っているのは今節の出場選手の中で石野ただ一人です。まくらせず、差させず。インの信頼度は非常に高い選手です。もし波乱があるとすれば、6号艇の松井が内に動いた時ぐらいしか考えられないのですが…。

 

 スタート展示は枠なりの①②③/④⑤⑥。スタートタイミングは全員が0台。さすがです。展示タイム、1周タイムは機力評価通り、内の3艇が上位です。福岡の展示タイムは信頼できると言われますが、一番時計は石野です。本番も枠なりなら、石野の頭は揺るぎそうにありません。続くのはスピードターンとエース機を駆る茅原でしょう。3着は絞るのが難しいので流すことにしました。これが本命筋です。

 

 あとはこの日の収支がプラスになるように資金配分すればいいのですが、どうしても松井の進入が気になります。展示では動きませんでしたが、年末のグランプリを見据え、ここぞという時には勝負をかける松井です。本番では奇襲を仕掛けるのではないか。茅原もスローの3コースよりは機力を生かして4カドもあるのではないか。締め切り時間が迫りますが、なかなか踏ん切りがつきません。買わずに後悔するより、買って後悔した方がいいか。①②⑥/③④⑤を想定し、中穴狙いで①-⑥-全と茅原がまくった時の③-④⑤-全を穴目で追加しました。

 

 本番は展示通りの枠なり3対3。石野が09のスタートを決め、完璧な逃げを披露。予選トップ通過からの王道の優勝を飾りました。2着は茅原、3着には機力劣勢と言われた地元・篠崎が粘り、1,390円。①-③-全の中ではちょっとだけいい配当でしたが、この日の収支がプラスになるまではいきませんでした。表彰式での石野はいい表情をしていました。過去4度のSG優勝はすべて本場で観戦しましたが、舟券は一度も当たっていません。そういう意味では今回ようやく「石野信用金庫」と取り引きできたことを喜ぶべきかもしれません。

 

 途中から合流した友人と天神の中華料理屋で“反省会”です。レース後に知ったのですが、若松担当の井上誠之記者によれば、「大阪支部の選手は、内枠に同支部の選手がいると動かないことが多い」とのことです。それを知っていれば、①-③-全をドーンと買っていたのに…。前夜の焼酎が完全に抜けた体に生ビールが気持ち良くしみ渡っていきますが、その味はいつもより苦いような。「またひとつ勉強したな」。そんな思いをかみしめたオールスターの反省会でした。

 

◇福岡ボートレースオールスターの戦績
28日:4勝6敗 回収率86%