【ボートレース】「伸びシロしかない」G1ウィナー前田将太に注目だ

水神祭直後の前田。満面の笑みがあふれた

福岡周年で悲願達成 次はSGだ

 6月の福岡周年記念で前田将太(33・福岡支部)=写真=がG1タイトルホルダーの仲間入りを果たした。ウイニングランでは多くの地元ファンが声援を送る姿が印象的だった。「(声援が)すごくてうれしかったですね。優勝戦は福岡勢が多くて心強かった。昼から泣きそうでした(笑)」。レース前は頭の中でシミュレーションを繰り返し、優勝のイメージを植え付けた。「緊張はしなかったし、リラックスして臨めました」。表彰式では安堵(あんど)と晴れやかな表情が入り交じっていた。

 これまでG1タイトルに手が届きそうな場面は何度かあった。最大のチャンスは2013年5月の若松周年。インからコンマ06のトップスタートを放ち、1Mを先制ターン。しかし、1周バック中間地点で悪夢は訪れた。外へ持ち出そうとした他艇のへさきがエンジン部分に接触。激しい水しぶきを上げた。「いつか取れると思ったけど、不安になってた。今回は最大のチャンスで何が何でもつかみたかった。今までの経験があったからこそ立ち回れたと思う」。あの悲劇から8年。これまで取れる取れると言われ続けて届かなかった悲願のタイトルをようやくゲットした。

 G3、G2、G1ときたら、次に目指すのはもちろんSG制覇だ。「順番に踏んで行くタイプなので(笑)。SGを勝つのは常に目標です。どんどん成長してるし、昔より今の自分の方が絶対に強い。伸びシロしかないと思うし、自分で自分に期待してる」。一皮むけた前田の今後の活躍に注目したい。(福山 脩平)

(2021/7/21紙面掲載)

関連記事

過去記事(月別)

ページ上部へ戻る