【ボートレース】高田ひかる&渡辺優美 機力出しに強いこだわり持つ女子成長株
- 2021/11/3
- ボートレース記事
人気の高い女子レース。支持される理由の一つに選手の個性が挙げられる。芦屋で8月と10月に行われた女子戦でも、興味を持って見続けたくなる選手がいた。

高田ひかる V機を独自調整で節イチ仕立てに
8月ヴィーナスシリーズでは高田ひかるのこだわりに驚かされた。手にしたのは篠崎仁志の優勝エンジン。SGレーサーが仕上げた注目機だった。それでもその状態を良しとはせず、すぐさま自分の調整に着手。「周りからは『(エンジンを)割るの?』って言われたけど、自分にも1年以上やってきた自信があったので」と自他共に認める節一に仕上げた。この節に限らず常に快速のイメージがある。その裏には積み重ねた努力と自信、確かな裏付けがあると知った。

渡辺優美 上がりタイム1分44秒8マーク
先月のオールレディースでは渡辺優美の目標の高さに驚かされた。「今後のことも考えて、調整はシビアに」。自分にも言い聞かせるようにそう繰り返していた。その「今後」とはシリーズの優勝でも年末の福岡クイーンズクライマックスでもなく、SGの舞台のこと。「SGで戦えるような力を付けたい」。その成果が表れたのは5日目にマークした1分44秒8という破格の上がりタイム。現行エンジン最速で、その時点では2位に1秒以上の差を付ける断トツのものだった。「興奮しました」と振り返る満面の笑みも印象的。こだわり、突き詰めたからこそ味わえる達成感だったのだろう。
2人とも今年のレディースチャンピオンでG1初優出の成長株。近い将来、女子特別戦を制するはずだ。高田は今後F休みが控えるが、渡辺は今年の女子獲得賞金も5位に付け、クイーンズクライマックスでも注目の1人。機力出しにも強いこだわりを持つ2人の今後が楽しみだ。(中村 雅俊)
(2021/11/3紙面掲載)