【ボートレース】渡辺優美 進化続ける“スピードクイーン”

渡辺は「SPEED QUEEN(スピードクイーン)」のTシャツも似合っている

足よりも技術勝負

 日々進化している女子レーサーがいる。09年11月にデビューした105期の渡辺優美(29・福岡支部)だ。前期(5~10月)勝率は自身最高の7・02をマーク。今年は3月の大村オールレディース(AL)を手始めに、7月下関AL、9月びわこ男女混合の一般戦、10月鳴門ALでキャリアハイの4回優勝。8月にはレディースチャンピオン(浜名湖)でG1初優出も果たした。そして、年末に地元のボートレース福岡で開催される「クイーンズクライマックス」の初出場も決まった。

 ―近況の充実度は素晴らしいですね。特にターンの迫力、スピードには進化を感じます

 「女子戦はみんなエンジンを出すので、足で勝つって事よりも技術を磨いてターンやスタートで勝ちたいと思っています。ターンがうまくなったと思われるのは、筋トレをしたりして、レース以外の部分でも頑張っているからだと思います(笑)。とにかく勝ちたい。ターンで勝ちたい」

 ―10月には芦屋で、1分44秒8という驚異の上がりタイムを記録しました。これはすごい

 「スタートしてからすぐ、タイムは狙っていました。44秒台ってすごいですよね。だから今は、46秒台でも遅く感じます(笑)。もっと強く、もっと速く走りたい。まだ走ったことはないけど、SGで通用する選手になりたいんです。行ったこともないけど(笑)。SGに行った時に戦えるような準備を今からしておきたいんです」

地元福岡で女子の頂点狙う

 ―今年は初めて、クイーンズクライマックスに出場します。地元の福岡が舞台ですね

 「SGに行くためにも、まずは女子ナンバーワンになりたい。それはゴールではなくて通過点。結果を出したい。今はレースをしていて不安はないですよ。1個もない。楽しみしかないです(笑)。今までとはレースに対する考え方も変わってきました。メンタルも強くなったと思います。うまいよりも、強い選手になりたい。まだまだ進化しますよ」

 スピードクイーンが、本当のクイーン(女王)になる日が必ず来ると信じています。(長谷 昭範)

(2021/12/8紙面掲載)

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