【ボートレース】危険な斜行には厳罰を! 業界一体での改革必要

昨年2件の死亡事故

 ボート界は昨年、2件の死亡事故が発生した。通算では70年の歴史で33件。これは決して少ない数字ではない。

 過去の死亡事故の原因は様々だが、やはりもっとも危険なのは直線における転覆や落水。後続艇がうまくよけられないと、重大な事故につながる。実際に昨年の2件の死亡事故はこのケースだったが、死亡にまで至らなくても、全治数か月の重傷事故は多数発生している。

 直線における事故の原因は、言うまでもなく斜行だ。先行艇が後続艇に接近された時、ハンドルを内側に切って故意にボートをぶつけに行く走り。ひどいケースでは遠く離れた位置から角度を付けて斜行する選手もいて、ぶつけられた方は一瞬で転覆する。昨年1月の多摩川で発生した死亡事故はこのパターンだった。

 2日に終了した若松の正月レースでは、開催中に宿舎で事故レースのVTRを鑑賞し、危険な斜行をしないよう、選手たちに訴えかけた。川上剛福岡支部長は、「故・中田達也選手の件もあり、福岡支部の選手たちは事故防止の意識が高い。それが全選手に広まってくれれば…」と話す。

 もちろん、選手の意識改革は一番大事なこと。しかし、本当に危険な斜行を無くそうとするのなら、ぜひともルールを厳罰化して欲しい。現状はS直後から1Mまでの斜行で不良航法を取るケースは多々あるものの、道中の斜行で不良航法を取られることは、相手が転覆でもしない限りほぼない。

 そもそも不良航法程度で済ませてはいけない。悪質なケースには即刻帰郷や、場合によっては出場停止処分を下すくらいに厳しくして、全選手に心の底から「斜行は危険」と思わせないとダメだ。 もう2度と、悲しいニュースを聞かなくていいように、競走会、選手会など業界が一体となって、危険なレースがなくなるよう、早急に改革を進めて欲しい。(井上 誠之)

(2022/1/4紙面掲載)

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