【ボートレース】“3児の母”魚谷香織 家族の協力でレース復帰
- 2021/10/27
- ボートレース記事

1年半ぶりの復帰戦で優出
ボートレースの女子選手、魚谷香織=写真=が産休から1年半ぶりの復帰戦でいきなり優出。元気いっぱいの走りを見せた。今後はさらに強くなってSG出場を目指す。
魚谷は山口県出身。高校時代はハンドボールの全国大会に出場した。岩崎芳美が徳山で開催されたG1「レディースチャンピオン」で優勝したレースを見て感動し、選手を目指した。2005年に徳山でデビュー。08年びわこで初優勝。10年に下関で開催されたレディースチャンピオンでG1初優出。
夫・青木幸太郎ら復帰へ後押し
その後、ボート選手の青木幸太郎と結婚して福岡支部に移籍。現在9歳の長男、3歳の長女、まもなく10か月になる次女がいる。魚谷が復帰戦に選んだのは下関で開催された「ヴィーナスシリーズ第13戦」。「予定より1か月早い復帰戦となりました。夫と夫のお母さんが『走っていいよ』と言ってくれて、その後押しがなければ走れなかった」と話す。
産休からの復帰戦はこれが3回目で「これまでの復帰戦より落ち着いていて、それがいい結果につながっている。楽しいです」と強調していた。初日はいきなり大外からゼロ台のスタートを決めて快勝。その勢いで予選を2位で通過。準優では逃げを決めて人気に応えた。優勝戦は6着だった。
SG再出場目指す
子育てをしながら働く女性は珍しくないが、ボート選手の場合、レース参加中は宿舎に寝泊まり。外出はできず、外部との連絡もできない。家事はできず、家族の理解、協力がなければ、走ることは難しい。幸いにも長男がしっかりしており、次女を風呂に入れたり、ミルクを飲ませたりしてくれるそうだ。青木も選手で共働きのため、義母の協力がなければ復帰はできなかったという。
最後に選手としての夢を聞いた。「復帰するにあたって『もっと頑張ろう』と思って復帰させてもらった。やっぱりもう1回SGを走りたいし、SGでも活躍できる選手になりたい」と力強く話した。魚谷の次回は11月5日からの若松ヴィーナスシリーズ第15戦の予定。(尾本 恭健)
(2021/10/27紙面掲載)