レースほっとらいん

(2020/1/22紙面掲載)

【ボートレース】

渡辺浩司 徳山周年で予選4位 大けがから完全復活へ

昨年9月に事故 50日間入院

 19日に終わった徳山周年。個人的にうれしかったのは渡辺浩司=写真=の活躍だ。昨年9月に鳴門で事故。ろっ骨と骨盤を骨折し、入院は50日間に及んだ。10月に実戦復帰したものの、復帰当初はピットで歩く姿にケガの影響を感じさせた。それから約3か月の今回は、節間3勝を挙げて予選4位の好成績。優出こそならなかったものの、GⅠでの快走に完全復活を見た気がする。今の状態や心境を聞いた。

 

 ―大きな事故。影響は。

 「相当痛かったですよ。ただ、今は私生活もレースにも支障はない。選手になってからケガも入院もなかった。みんなこんなにつらい思いをしてるんだって知りました」

 

 ―痛み、それから精神的な面も。

 「得たいの知れない恐怖、漠然とした不安。いつ走れるんだろう、復帰しても前みたいに走れるだろうかとか」

 

 ―復帰戦について。

 「復帰する前に練習したんですが、直線で伏せ込めなかった。これはしがみついているだけだなと思って。そしたら1走目から思わぬ展開で1着になって。メチャクチャ不安だったので、ゴールして帰ってくる時には涙が出そうになってました」

 

人間としても成長

 ―ケガして変わったことは。

「レースに対する見方、ものの考え方が変わりました。家族はもちろん、周りの人の支えがあって一人じゃないんだって。それまでは自分のためというのが大きかった。昔、(元選手の)植木(通彦)さんがファンのためにと言われていて、その時はきれい事を言ってと思ってたんですよ。でも、結局はそういうことなのかなって」

 

 ―前向きに捉えることで成長できている。

 「不遇にならないと分からなかったと思うし、ケガの功名ですね。得はしてないけど、いい経験になった。人間として少しは成長できたかな。復帰してGⅠを2節走ったんですけど、どっちも準優に乗れた。それまで記念でパッとしなかったし、少しは成長出来てるかもしれないですね」(聞き手・中村 雅俊)