【ボーイズリーグ】飯塚 2年連続V 闘病のチームメイトに最高のプレゼント/選手権福岡北予選
- 2021/7/10
- ボーイズリーグ記事
第52回選手権大会【中学生の部】福岡県北支部予選(2021年6月20、26、27日・福智町赤池球場ほか)
福岡県北支部予選決勝は飯塚ボーイズが西田川ボーイズを2-0と完封。2年連続5回目の夏切符をつかんだ。本戦は8月に大阪で開催が予定されている。

▼決勝
西田川 000 000 0=0
飯 塚 000 002 X=2
西尾&高尾で完封リレー 野手も気迫の守り
投手陣の気迫と野手の堅守で完封勝ちした飯塚が夏予選連覇を達成した。
先発の西尾は初回に3三振と序盤から全開。2、4回は併殺でピンチを切り抜け、バックの好守にも支えられた。「真っすぐが良かった。気持ちで投げたし、後は抑えてくれると思った」と球数制限が迫った5回途中で高尾に後を託した。2番手の高尾は2回⅔を無失点。4月に最速136㌔を計測した九州一の剛腕は快速球で4三振を奪った。
両右腕の力投に打線が応えたのは6回だ。先頭の園田は「投手陣が頑張っていたので必死にボールに食らいついた」と左越え二塁打。この一打で均衡は破れた。相手守備の乱れもあって2点を先制した。

吉岡 驚異の回復力でグラウンド復帰
強い思いがあった。春山監督に続いて胴上げされたのは、決勝には出場していない吉岡。1年時から試合に出て現チームでも攻守の中心として活躍が期待されていた選手。だが昨年5月、就寝中に脳内出血を発症した。一命は取り留めたものの「一生車いす生活になってもおかしくなかった」と指揮官。しかし驚異の回復力で5か月後にはつえを突きながらグラウンドに戻ってきた。
1年たった今も会話や歩行に後遺症は残るが、ベンチにも入り、打席に立てるようになるまで回復した。懸命にリハビリに励む姿にチームメートが心を打たれないはずがない。「大和の分まで全国へ行く」。負ける気はしなかった。
吉岡は「全国を決めてうれしいか?」との問いに、「はい」とうなずいた。その様子を皆、ニコニコしながら見守っていた。一体感も最高潮。日本一を目指して飯塚ナインが夏を駆け抜ける。(弓削 大輔)
(2021/7/2紙面掲載)
※新聞紙面(7/2)では選手名フルネ-ム表記、別カット写真および2回戦~決勝のバッテリ-&長打の選手名入りの記録、その他チ-ムの記事を掲載(1回戦の記録は6/25掲載) <バックナンバ-お買い求め方法>