【競輪】松岡辰泰 デビュー半年で8V 特別昇級狙う

記者が選んだ2021イチ推し選手②
飛躍が期待される松岡

粘り強い地脚持ち味 ダッシュも身につく

 昨年5月デビューからの半年で8回優勝の新星が、九州競輪界の即戦力として活躍している。

 今年は、さらなる飛躍が期待され、4日からの高知F2A級戦に出走する。現在6連勝中で3連勝すればS級特別昇級だ(※11で特別昇級王手)。パワフルな先行力で躍動する。

 持ち味は、粘り強い地脚と、練習の成果で徐々に身に付いてきたダッシュ力。力でねじ伏せる競走が武器だ。

 デビュー戦のルーキーシリーズは、同期を相手に11④と力走した。その後、9連勝を飾りA級2班へ特別昇進。「熊本の松岡は強いぞ」と先輩たちに評価され、その名を知られる新人になった。

 熊本には同期に松本秀之介、伊藤旭、緒方将樹らがいる。練習仲間には事欠かず、昨年9月のG2「共同通信社杯」を制した中本匠栄(97期)を加えると九州の競輪界では群を抜く層の厚さを誇り、将来性の豊かさも見込まれている。

憧れ小野俊之と初連携

 小学生だった2004年、大分のスーパースター小野俊之(77期)のグランプリ制覇を見て競輪選手にあこがれた。小野とは昨年10月の佐世保A級予選で初連携。打鐘前に仕掛けて主導権を奪い、小野は番手を回って援護した。松岡は圧勝だった。

 競輪選手冥利に尽きる体験をし、「あこがれの選手と連携して、選手になって本当に良かった。これからは熊本の仲間に乗り遅れないよう、日々成長したい」と話した。

 熊本の新星は笑顔が似合う。課された重責は大きいが、ぜひS級への特別昇級を果たし、九州の競輪界をグイグイ引っ張ってもらいたい。(松永 康弘)

◆松岡 辰泰(まつおか・たつひろ)1996年8月14日、熊本市生まれ。24歳。日体大卒。日本競輪選手養成所117期生として、2020年5月に小倉でデビュー(11④着)。通算40戦31勝。獲得賞金は約689万円。166センチ、75キロ。血液型A。

(2021/1/4紙面掲載)

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