レースほっとらいん【競輪】

(2018/8/8紙面掲載)

【競輪】

松尾信「吉岡稔真カップ」Vで周囲に刺激

園田もうらやむ 北九州支部で初

 小倉競輪において先月20~22日に開催された競輪のF1「吉岡稔真カップ」は松尾信太郎(35・福岡)=写真=が優勝した。大会12回目の開催にして、福岡県でも吉岡氏の「純粋な地元」である北九州支部所属の選手が初めて勝った。

 

 展開は山崎賢人―松川高大―小川勇介の後ろに続く4番手回り。厳しい位置ではあったが、最後に中を突っ込んだ小川に乗る形からゴール前で鋭く伸びた。

 

 福岡県勢では2008年の第2回大会で坂本健太郎が勝っているが、坂本の所属は久留米支部。北九州地区を代表する園田匠、小川の両者が普段から「師匠の名前が付いたレースは別格。のどから手が出るほど欲しい」と言いながら取れないタイトルを、両者の弟分とも言える松尾が先に取った形だ。

 

 松尾は勝者の喜びも控えめで「何よりも、そこまでの流れを作ってくれたラインのおかげ。小川君とワンツーが決まってうれしい」と言葉は少なめ。だが、周囲には刺激を与えている。

 

 園田は強調する。「彼は練習も熱心。あのタイトル(吉岡稔真カップ)は僕の中ではすでに、G1よりも取るのが難しいものになっている。それを先に取られて正直、悔しいけど、いい刺激をもらいましたよ」。3年前の寛仁親王牌でG1を制覇した実力者にそう言わしめた。

 

 松尾自身、落車禍などで苦労した時期もあり、S級優勝はまだ4回。だが、吉岡氏が育てた園田らの支えもあり今年、完全復活を遂げている。次は記念やそれ以上のグレードレースで光る活躍を期待したい。 (中村 秀昭)