24~K部長のボートレース放浪記

2日目 第9レース

 Kです。10月24日から始まる平和島(東京)のSGボートレースダービーを前に各地で周年競走が真っ盛りです。九州では大村(長崎)で開設65周年GⅠ「海の王者決定戦」が7日まで開催されました。行ってきました、最終日。舟券の成績はパッとしませんでしたが、ルーキーのGⅠ初優勝という快挙に立ち会うことができました。

 

 福岡から高速で約130㌔。プチ旅打ちです。前日までの雨は上がり、予報は晴です。長崎道の東そのぎインターを過ぎると、右手に大村湾が見えてきます。大村に行く時はいつもこの辺りで風や海面の様子をチェックします。この日は風もなく、海面は穏やかです。予報通り、晴れ間が広がり始め、絶好のレース日和になりそうです。

ボートレース大村

 午前10時前に到着。開門と同時にまずは2階のフードコートを目指します。お目当ては佐世保バーガー「Kaya」です。地元・佐世保でも大人気の本場の味がレース場で味わえます。入場門から一直線でここに来たのは朝飯代わりにするためです。というより佐世保バーガーを食べるために朝飯を抜いてきたというのが本当のところです。人気があるうえに注文を受けてから作り始めるので、SGやGⅠの昼飯時は何レースかパスするつもりで並ばなくてはなりません。それを避けるために朝一で注文です。

 

 注文したのはベーコンエッグバーガー(530円)。いつもはスペシャル(ベーコン、チーズ、エッグの全部入り。580円)が多いのですが、さすがに朝からは重いかなとこちらにしました。「10分ほど待ってください」と番号札を渡され、この間に交通費キャッシュバックの申し込み用紙を記入です。5,000円の未確定舟券の提示で往復の交通費が最大5,000円までキャッシュバックされます。これで往復の高速代はほぼはチャラです(舟券が当たればなおいいのですが)。

ボートレース大村 佐世保バーガー kaya

 佐世保バーガーの特徴はその大きさです。MックやLッテリアなどに比べると優に2倍はあります。小さな子供の頭ほどの大きさでボリューム満点です。袋ごと両手で持ち、中に顔をうずめるようにかぶりつきます。あふれ出たソースが手に付いてしまうのはご愛敬。特に「Kaya」のバンズは表面を焼いているのでカリカリで、中のパテやレタス、トマトなどの野菜とよく合います。大村のフードコートは名物が多く、会社の同僚の中では「あごだしラーメンが絶品」「いや、チャンポンが一番のお薦め」と意見が分かれますが、私の中では佐世保バーガーが一押しです。全国24場のレース場グルメでも5本の指に入ると思っています。

 

 腹も膨れ、レース開始です。きれいに晴れ上がり、水平線からは夏を思わせるような雲が立ち上がっています。第1レースが始まる前の気温は25度。日中は30度近くまで上がりそうです。出走表を見ると、第1レースから第9レースまでの一般戦は前日の準優勝戦組が1号艇にズラリ。しかもここはイン最強水面・大村。下手な穴狙いは大やけどしそうですが、出走表をながめながら第3レースに目が行きました。

 

 1号艇は準優勝戦4着敗退の篠崎仁志(福岡)。予選道中1着は1本もなく、何とか準優勝戦に乗れたという感じです。かつてイン戦の連勝記録が話題になるほどインの信頼度が高かったのですが、最近はそうでもないような印象を受けます。今節もイン戦は4着に敗れています。対して4号艇に山崎智也(群馬)がいます。予選突破はなりませんでしたが、後半からリズムアップしてきた着取りです。なんと言っても智也が4号艇のレースは何かが起こります。穴が出るとすれば、このレースかもしれません。

 

 第1、第2レースと手堅くインから攻め、第2レースで1,440円をゲット。迎えた第3レース。メンバーは仁志、智也のほかに②今泉友吾(東京)③山崎郡(大阪)⑤石渡鉄兵(東京)⑥丸岡正典(大阪)。メンバーだけ見れば①-④が本線でしょうが、「足は弱い」との仁志のコメントが気になります。言葉通り、展示タイムはよくありません。展示タイムは丸岡が断トツの一番時計。1周タイムは智也がトップです。穴の匂いがプンプンです。一応、本命筋として①=④-②⑤⑥の6点。穴目は④-⑤⑥-全と智也マークで丸岡の差し抜けまであるとみて⑥-①④-全。大村で⑥④⑤あたりで決着したら、それはそれはおいしい舟券になります。

 

 さて本番。4カドとなった智也がスタートから先行し3号艇にひっかかりながらも内を絞っていきます。「よっしゃー、まくったやろ」と力が入ったのもつかの間、まくり切るまではいかず、仁志にブロックされて大きく外へ。ぽっかり空いた仁志の内を2号艇、3号艇がズボ差し。2マークは2号艇が先マイし、後続が少しもつれましたが、結局②③①。思いもよらない内枠3艇での決着。期待した外枠勢は舟券に全く絡めず38,280円のビッグ配当となりました。確かに「何か」は起こったのですが、「何か」の中身は予想とは全く違うものになりました。

 

 第4レース以降は一進一退。基本、インからの舟券で勝負しましたが、絞って買うと抜け目が入ったり、逆に手を広げるとトリガミになったりとチグハグな展開で、最終レースを前に気が付けば手持ちの資金は半分以下。負け分を一気に取り戻すべく優勝戦で勝負です。

 

 

 メンバーは①原田幸哉(長崎)②羽野直也(福岡)③山田哲也(東京)④山口裕二(長崎)⑤赤坂俊輔(長崎)⑥新田泰章(広島)。SG覇者の原田が、長崎支部移籍後、4月のダイヤモンドカップに続き地元G1連覇を目指しインに仁王立ちのレースです。ネームバリュー、実績で他の5人を圧倒し原田の逃げが固いところですが、メンバーが決まった前夜から羽野の頭からは買おうと密かに決めていました。ルーキー世代ながらメキメキと頭角を現し、今期A1級に昇格。今年のトップルーキーにも選ばれている若手の超有望株です。しかも今節の相棒は、長谷昭範記者が推奨する大村のエース機、68号機です。予選でも2コースから差し切って1着をゲットしています。経験値は比べ物になりませんが、原田のイン戦をもし破るとすれば、羽野しかいないだろうとの見立てです。

 

 追い風1㍍とほぼ無風に近い中で行われた展示は枠なりの3対3。山田を除く5人はいずれも0台。特に原田、山口は0台前半と踏み込んでいます。展示タイムは羽野が断トツ。1周タイムは原田と羽野が抜けており、他の4人は大差ありません。展示を見ても原田対羽野の一騎打ちが濃厚です。

 

 発売時のBGM「森のクマさん」が流れる中、オッズを見ながらマークシートを塗ります。原田が逃げた時の舟券は①-②-④の1点。オッズは7倍を切っています。羽野からの頭は②-①-全で、このうち②-①-④にかなり厚めに配分です。これで負け分をほぼ取り戻すことができる計算ですが、いつもの悪い癖で穴目が頭をよぎります。レース前のスタート特訓で山田が3カドに引いたシーンが1度だけありました。展示では山田は1人だけスタートタイミングが遅かったのですが、艇界屈指のスタート野郎。それが3カドとなれば一気にということもありそうです。「買わずに後悔するよりは買え」。ということで③-①②④-全を追加しました。

 

 本番は展示通り3対3。山田の奇襲はありませんでした。こうなればいよいよ①=②の線が濃厚です。スタートはスリット付近で羽野がのぞき気味で、そのまままくってしまおうという勢いですが、半艇身ほど原田に引っかかっています。「この展開はまずい。このまま2人とも飛んでしまう」と思った瞬間、まるでブレーキでもかけたようにボートを止め(たように見えました)、原田を先に行かせて差しに切り替えました。1マークを回った直後は原田が先行しているように見えましたが、そこからグングン加速し、スリット裏を通過した段階では完全に差しが入っています。「羽野、引くな!!」。隣りのおじさんが大声で叫んでいます。同感です。羽野、先に回れ!!!

ボートレース大村

 そのまま原田を振り切り、デビュー3年5か月、22歳のルーキーがGⅠの優勝戦を1着で駆け抜けました。平成生まれ初のGⅠウイナーが誕生しました。今村豊(山口)や服部幸男(静岡)らが若くしてSGやGⅠをとった時代もありましたが、最近では異例の出世です。1周目バックで原田に追いついたのはエース機の威力だったかもしれませんが、1マークで瞬時に差しに切り替えた判断力と、それを可能にしたハンドルワークは大したものです。最優秀新人を争っている仲谷颯仁(福岡)にもいい刺激になったことでしょう。仲谷は11月の福岡の周年に登場します。いいエンジンを引けば大暴れするかもしれません。層の厚い福岡の若手の記念戦線での活躍が楽しみです。

ボートレース大村 GⅠ海の王者決定戦 羽野直也

 舟券は3着に山口が入り②①④で1,930円。負け分をかなり取り戻しましたが、最後に穴目を追加したため若干のマイナスで終わりました。最後ぐらい①=②-④でドーンといかんか、という声が聞こえてきそうですが、どうもそこまでの勝負根性はないようで…。今回は羽野の1マークがお土産です。

 

◇大村GⅠ海の王者決定戦の戦績

7日:5勝7敗 回収率  98%

 

(2017/10/13)


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