浜名湖&丸亀回想編(2010オールスター、オーシャンカップ)

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浜名湖&丸亀回想編

(2010オールスター、オーシャンカップ回想編)

 Kです。各地の地区選が終わり、3月に児島(岡山)で行われるSGクラシックの出場メンバーが固まりました。児島への旅打ちはまだ先なので、今回はボートレースにはまったきっかけやこれまでの旅打ちの思い出などをお話しします。


 スポーツ報知西部本社で仕事をするようになったのは2009年7月からです。学生時代、山陽オートでアルバイトをしていたので、オートレースについては多少の知識はあったのですが、ボートレース(当時はまだ競艇と言ってましたが)は全くの素人でした。知っている選手とは言えば、今村豊(山口)や植木通彦(福岡、現やまと学校長)ぐらい。紙面に載った王者・松井繁(大阪)の写真を見て「(プロ野球の)松井稼頭央似てるけど、親戚?」などと質問していたレベルです。


 北九州市で勤務していた20代の頃、1、2回、ボートレース場に足を運んだことがありますが、選手やルールはもちろん出走表に載っている言葉の意味すらわからないのですから、やみくもに買った舟券(まだ3連単の導入前です)が当たるはずもありません。後方から抜き上げていくオートレースを知っているだけに、1マークを回ったなりで勝負が決まる(当時はそう思っていました)ボートレースは見ていても面白くありませんでした。


 しかし、スポーツ新聞社に勤務するからには公営競技に全くの素人というわけにはいきません。特にボートレースはスポーツ報知西部本社が管轄する九州・山口に、全国24場中7場が集中しています。まずはボートレースを知らなければと、“勉強”を始めました(半分はホントですが、基本的には根っからのギャンブル好きなんでしょうね)。

ボートレース浜名湖

 

 担当記者や詳しい同僚に基本的なことから教えてもらいます。出走表の見方、マークシートの塗り方(この時「流し」や「ボックス」という言葉を初めて知りました)、SG、GⅠなどグレードレースの意味等々。「舟券を買わずして競艇を語ることなかれ」との言葉に即座に反応し、休みの日は自宅から近い福岡や唐津で“実践練習”を繰り返しました。

 

 こうして実際のレースを見るようになってから「見ていて面白くない」というかつてのイメージは徐々に変わっていきました。モンキーターンで1マークを旋回する姿はカッコいいし、その迫力に圧倒されます(最初にボートレースを見たのは30年近く前ですから当時はまだモンキーターンは主流ではなかったのかもしれません)。チルト3度の阿波勝哉(東京)をはじめとするアウト屋のまくりは豪快です。舟券に絡もうと4着の選手が内から外から攻め立てるコーナーごとの攻防は手に汗握ります(実際に舟券を持っていたらなおさらです)。

 

 決定的だったのは、手前みそですが、福岡担当(当時)の長谷昭範記者が2010年1月から本紙に「楽しい競艇(ボートレース)」を始めたことと、漫画「モンキーターン」に出会ったことです。


 「楽しい競艇」はボートレースビギナー向けの内容で、私のような初心者にはぴったりの内容でした。エンジンやボートの構造をはじめ「展示タイムは聞き逃すな」「チルト使って出足、伸びを調整」「思惑秘め駆け引き、コース取り」など回を重ねるごとに知識が増えていきました。


 もうひとつの「モンキーターン」は「これを読んでレーサーを目指した」という選手がいるほどファンにとっては必読の書です(と思っています)。中古の20巻セットをAmazonで購入し、読みふけりました。1996年に連載が始まった漫画なので、プロペラ制度やルールは違っていましたが、選手の心理や駆け引き、師弟の関係、プロペラの作り方など勉強になりました。主人公の波多野憲二をはじめ潮崎俊也や櫛田千秋ら現役レーサーをほうふつさせる人物も登場し、選手への思い入れがさらに深まりました。今でも時折読み返し、波多野憲二が究極のターン「Vモンキー」でSGを勝ったり、賞金王(グランプリ)を獲りフェンス越しに幼なじみにプロポーズしたりする場面ではワクワク、ウルウルします。


 こうなると、もうどっぷりです。休みのたびに足しげくレース場に通い、専門チャンネル「JLC(日本レジャーチャンネル)」に加入。専門雑誌「BOAT BOY」の定期購読を始め、「歯止めがきかなくなるので、そこまではしない」と強く戒めていた「TELEBOAT(電話投票)」会員にもなってしまいました。
 知れば知るほど面白く、奥が深く、そして興味が尽きません。これまでいろんなことに手を出してきましたが、ほとんど三日坊主で終わっています。7年以上続いているなんて、60年近い人生の中で初めてです。

 

 長く続いているのは、旅打ちのおかげ(せい?)かもしれません。単に舟券を買い、「当たった、はずれた」だけではここまでのめり込むことはなかったと思います。もちろん、時折ゲットする「万舟券」という名の麻薬から抜け出せなくなった面もありますが、旅打ち先でご当地グルメを味わったり、名所を回ったりと、レースや舟券予想だけでない楽しみもあるからです。


 九州・山口以外のレース場を訪ねることを旅打ちと定義すると、第1弾は2010年5月、浜名湖(静岡)のSG笹川賞(オールスター)です。この年のSGをすべて見に行こうと思い立ったのです。優勝戦は衝撃的でした。岡崎恭裕(福岡)が5コース(6号艇)から見事なまくり差しを決め、SG初優勝を飾りました。福岡支部の先輩でもある艇聖・瓜生正義をして「あそこに入っていけるのか」と言わしめたほど、岡﨑のハンドルがさえた一戦でした。⑥①③で48,120円。SGの優勝戦で一度は取ってみたい夢舟券です。


 実は前夜、宿泊した浜松市内の浜松餃子店で、出走表を広げ一人反省会をしていたところ、隣りに座った見知らぬおじさんから声をかけられました。「白井は待機行動違反で賞典除外だよ」。準優勝戦で2着だった白井英治(山口)が優勝戦に乗れず、代わりに3着の岡崎が繰り上がるというのです。そんなことは全く知らずに白井を入れたメンバーで予想を巡らせていたのです。今なら、あくまでも今ならですが、「岡崎にツキがあるかも」「3月の総理杯(クラシック)のリベンジだ(優勝戦1号艇でインを取られ2着でした)」などと穴目は岡崎の頭を考えたかもしれません。しかし、当時はそんな予想は全く浮かばず、①池田浩二と③今村豊の争いかなと、その通りの舟券で勝負し、見事に散りました。

 

丸亀回想編へ続く


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