拝啓 船上から(釣りコラム)

(2018/9/13紙面掲載)

高級魚クエが身近に?

 近畿大学の水産研究所といえば2002年にマグロの完全養殖を成功させたことで有名だが、最近でも魚に関する面白い実験を成功させた。高級魚の代表とも呼ばれるクエ。九州ではアラと呼ばれ、大相撲が開催される11月には市場から姿を消すほど人気の食材だ。釣りでも1発大物のロマンあふれるゲームだが、釣果は船中で1匹釣れればいい方で、アタリすらないことも多い。まさに幻の高級魚なのだ◆クエは成長するのに時間がかかり、養殖向きではない魚だが、同研究所では同じハタ科でも成長スピードが速いタマカイと交配させるのに成功。その名も「クエタマ」。なんともかわいらしい名前だが、クエに比べて成長スピードは約3倍。しかも味は本種と変わらないとのこと◆まだ、実験段階でイケスもクエタマが逃げて自然の生態系に影響がでないよう厳重な管理下で養殖されているが、市場に出るようになれば高級魚のクエが身近な食材になるのかも。 (釣行法師)

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(2018/9/6紙面掲載)

天気予報の過信は禁物

 最近は天気予報の精度が上がり、釣行日の天気もある程度分かるようになった。多くの遊漁船が前日午後7時の予報を元に出船するかどうかを決定しているが、小生も船から連絡が来る前に天気図や波予想図などを見て自分なりに予想する◆1日は釣り初心者3人を連れて壱岐沖まで五目釣りに出かけたが、前日の予報では小雨が降ったりやんだりで波が1~1・5メートルと、玄界灘にしてはまあまあの状況だ。船長に連絡すると「雨は降るかもですが、明日は予定通り出船です」との返事。船にはテントが付いているので小雨なら雨具も必要なさそうだ◆翌日は予報通り小雨が降る中、港を出て1時間も走ると船が大きく揺れ始めた。さらに雨風が強まり、空には雷が光り、波は2・5メートルを超える勢い。もちろん釣行を中止して帰港したが、これには船長も常連客も「過去にここまで予報が外れたことはなかった」とビックリ。まあ、安全第一がなによりです。 (釣行法師)


(2018/8/30紙面掲載)

台風一過も油断禁物

 今年は台風の当たり年なのだろうか。すでに20号までが日本列島に近づき、各地で大きな影響を与えた。さらに、この原稿を書いている時点でも21号が発生。9月上旬には日本の南海上に達する見込みだとか◆台風は接近する前後の雨や風はもちろん、過ぎたあとも警戒が必要だ。先月末、逆走台風と呼ばれた12号が抜けたあと、釣友が所有する船でイカ釣りに出かけた。台風一過の天候で波風ともに穏やかな響灘を快調に進んでいると、突如ゴツンという音とともに船が大きく揺れた。すぐに船を止め、周囲を見渡すと1本の流木が。これが船にヒットしたらしい◆幸い、小さな流木だったので船体にダメージはなかったが、スクリューとシャフトに直撃したようで、思うようにスピードが出ない。釣りは中止にしてスローで港へ戻ることに。約3時間をかけて無事に帰港できたが、後日聞くと修理代が50万円を超えたとか。あまりにも痛すぎる出費だ。 (釣行法師)


(2018/8/23紙面掲載)

初心者連れて大名フィッシング

 最近、初心者を連れて釣行する機会が増えた。小生が釣りを始めたころは第1次ブラックバスブームで、近くの野池やダム湖ではルアーなる道具で釣れる魚がいると多くの少年が夢中で竿を振った◆しかし外来種に関する問題でバス釣りが気軽に楽しめる場所も激減。釣りの入門的存在だったバス釣りが難しくなり、気軽に竿が出せなくなった。さらに娯楽の種類も増え、1回の釣行で経費がかさむ釣りは敷居が高く感じる人が増えた◆そこで釣りファンの裾野が広がればと、少しでも興味がある知人に積極的に声を掛けている。年齢や体力などに合わせて釣り物を選び、道具も全て用意する。釣れた魚を持ち帰る発泡スチロールの箱も事前に購入し、手ぶらで楽しんでもらう。まさに大名フィッシング◆おかげで一度行った知人はまた行きたいと向こうから声を掛けてくれる。来月は子どもを含む4人を連れて沖の胴突き五目へ。狙い通りハマってくれればうれしい限りだ。 (釣行法師)


(2018/8/16紙面掲載)

平成が終わるまでに

 最近「平成最後の……」というフレーズをよく聞く。来年5月から新しい元号になるので今年の夏は平成最後の夏となる。だから夏休みとか夏の甲子園大会とか、この時期行われる年中行事の枕言葉として使われているようだ◆半世紀以上生きている小生は夏も50回以上経験している。これまで特別な夏を意識したことはなかったが、今回はブームに乗っかってみようか。9月初旬に予定しているイカ釣りは「平成最後の夜焚(だ)き」として気合を入れよう◆ほかにも上旬に行ったイサキ釣りは多分「平成最後のイサキ」になったはずだし、7月に1度だけ釣行したシロギスも平成最後になるだろう。そう思うとこれから来年5月までに釣る魚はどれも妙なプレミアム感が増すのかも◆平成が終わるまであと9か月ほどあるが、それまでに釣行しても釣れなかったGT(ロウニンアジ)や10キロを超すアラなど、釣り残したターゲットも仕留めたい。 (釣行法師)