旅ゴコロ
  ※料金や営業時間等は紙面掲載時

(2017/11/16ほうち楽ナビ掲載)

神秘の自然に癒やされて

上色見熊野座神社 穿戸岩 阿蘇
上色見熊野座神社の「穿戸岩」。阿蘇の自然の力が感じられるスポットだ

阿蘇・高森町を巡る旅~2017秋

 8月の長陽大橋ルートに続き、10月には南阿蘇登山道も開通。昨年4月の熊本地震から、にぎわいを取り戻しつつある阿蘇地域をめぐる旅。今週は秋の行楽シーズンを迎えた高森町の魅力を紹介する。最近注目を集めているパワースポットを訪れ、伝統料理に舌鼓。根子岳を望む大自然を満喫した。 加藤 博之

阿蘇道路状況 2017年11月9日現在
※道路状況は2017年11月9日現在

根子岳 高森町
角度や時刻によって、違った姿を見せる根子岳。高森町の象徴として地元の人に愛されている

澄み切った空気に心和む鳥のさえずり

 遠くにシカの鳴き声が響いた。阿蘇を訪れるなら、日帰りよりも、泊まりでの旅行を薦める。何より、朝がすばらしいからだ。澄み切った空気を、胸いっぱいに吸い込む。あちらこちらから聞こえる鳥のさえずりに、心が和んだ。

 

 今回の宿泊は、高森町にある休暇村南阿蘇。雄大な根子岳が目の前に迫るロケーションが人気だ。早起きして、すぐそばの「阿蘇野草園」を散策した。ここにはハナシノブといった貴重な草花のほか、200種以上の野鳥や、オオルリシジミといった珍しいチョウなどが数多く生息している。40分ほど歩いた後に露天風呂につかり、地元の食材をふんだんに使った朝食を堪能した。

 

 この日は、車で5分くらいのところに、SNSなどで最近注目を浴びているスポットがあると聞いて、訪ねてみた。上色見熊野座(かみしきみくまのいます)神社は、地元の人には「ごんげんさん」と呼ばれ、親しまれている。参道の石段を上り、神殿を過ぎてさらに進むと、大きな岩が目の前に現れた。なるほど確かに、どこか神秘的な雰囲気が漂う。

 

 この岩は「穿戸(うげと)岩」と呼ばれている。むきだしの自然は、その圧倒的な力と、大きな時の流れを感じさせてくれた。岩の間からのぞく景色が鮮やかだ。背中からの風が、解き放たれるように、その景色の中へ抜けていった。

 

水と空気、そして景色

 休暇村南阿蘇の富永羊一朗支配人は、阿蘇・高森の魅力について「水と空気、そして景色は最高です」と胸を張る。その象徴である根子岳は滞在中、見る角度や時間帯によって刻々とその表情を変え、楽しませてくれた。「また、ここを訪れたい」。新たな魅力を来るたびに発見できるから、人は何度もこの地を訪れるのだろう。

 

【休暇村南阿蘇】

 

 阿蘇の四季折々の自然が満喫できる宿泊施設。天然温泉「しきみの湯」からは、根子岳が一望できる。地元の食材を使った郷土料理「阿蘇の味覚バイキング」は田楽やだご汁、色見の漬物などが味わえる。部屋中に「くまモン」をあしらったコンセプトルームも人気。高森町高森3219(問)0967-62-2100

 

高森湧水トンネル公園

高森湧水トンネル公園

 阿蘇南鉄道の高森駅の南側、徒歩10分のところにある。トンネルの長さは約2キロで、そのうち550メートルが一般公開されている。阿蘇地域の水の豊かさが実感できる。開園時間は4~10月が午前9時から午後6時、11~3月が午前9時から午後5時。入園料は中学生以上300円、小学生100円。未就学児無料。(問)高森町観光協会0967-622233

 

高森田楽

囲炉裏で味わう高森の郷土料理

【高森田楽保存会】

 根子岳を望む、築150年近い風情のある建物で、郷土料理を堪能できるお店。「高森田楽コース」(1890円)は、串に刺した、特産のツルノコイモや、ヤマメ、豆腐、こんにゃくなどを、囲炉裏にくべた炭で焼いて食べる。3年寝かせたミソは、まろやかで、絶妙の味わい。食材のうまみをさらに引き立ててくれる。じんわりと焼けるのを待つ間、会話が弾むのも、昔ながらのこの食べ方の魅力だ。高森町上色見2639(問)0967-62-0234



(2017/11/9ほうち楽ナビ掲載)

阿蘇のにぎわい 徐々に

阿蘇 草千里 2017年秋
南登山道の開通で、にぎわいを取り戻しつつある草千里

阿蘇の旅~2017秋(上)

 昨年4月の熊本地震から約1年半。世界最大級のカルデラが人気の観光地・阿蘇も大きな被害を受けた。通行止めとなっていた道路は徐々に開通し、客足は少しずつ戻ってきている。自然災害で激減した観光客を呼び戻すのもまた、人を引きつけてやまない大自然なのだろう。秋の行楽シーズンを迎えた同地域を訪ねた。2週にわたって紹介する。 加藤 博之

阿蘇道路状況 2017年11月9日紙面掲載時
※道路状況は2017年11月9日、紙面掲載時

「阿蘇登山道路」2ルート通行可能に

 草千里をのどかな秋風が渡っていった。緑と青空のコントラストが映える。阿蘇の雄大な自然は、被災前と何ら変わりなく、優しく迎え入れてくれた。家族連れやカップルが笑い合いながら景色を楽しんでいる。秋の行楽シーズンを迎え、一時は激減した観光客もようやく戻りつつあるようだ。

 

 今回の旅は、熊本市方面から県道57号線を東へ進み、8月に開通した長陽大橋ルートを通って、南阿蘇村に入った。阿蘇五岳を左手に見ながら進み、10月4日に開通したばかりの阿蘇南登山道(吉田線)県道111号を通って中岳火口近くの草千里に着いた。

 

 「阿蘇火山博物館」は草千里を一望できるところにある。熊本地震で甚大な被害を受け、ようやく10月1日に全面オープンした。被災直後は壁が崩れ、床に亀裂が入り、映像設備が壊れた。「再開は無理かな」という状況からここまでこぎ着けた。同館の岡田誠治常務理事によると「観光客のにぎわいは、まだ最盛期の3割から4割」という。それでも「私たちが元気を出さないと、観光客の方にも来てもらえない」と話し、道路の開通に期待を寄せている。

 

来春は火口見学も

 これで阿蘇登山道路3ルートのうち、2ルートの通行が可能となった。来春には自主規制が続く火口見学も再開される見通しだ。崩れた山肌や、補修工事を行っているところも多く見られた。それでも今回、改めて実感したのは、自然の豊かさ。これだけ人を引きつけるものがある限り、必ず客足は戻ってくるはず。その兆しを、確かに感じることができた。

     ◇

 次週(11月16日)は、パワースポットとして注目を集めている「上色見熊野座神社」や、伝統料理の「高森田楽」など、阿蘇・高森町の魅力を紹介する。

南阿蘇鉄道 マンガよせがきトレイン

 

「マンガよせがきトレイン」運行中

 南阿蘇鉄道では「がんばれクマモト! マンガよせがきトレイン」を、高森―中松間で運行している=写真=。被災地を勇気づけようと、117人の漫画家や原作者が応援イラストを寄せた。平日が1往復、土日祝日は2往復で、11月30日まで。(問)南阿蘇鉄道0967-62-0058

 

 

「復興マーケット桜咲」8店が営業中 南阿蘇村

 南阿蘇村にある「復興マーケット桜咲」では、被災した8店舗が営業している。炭火焼き肉「陽氣茶屋」の井上興国さん(72)、雅子さん(71)夫妻=写真=は、地震で店舗が全壊。仮設住宅に暮らしながら、ここで営業を再開した。「以前と同じ生活を取り戻すのは難しい。前のお店に来てくれていたお客さんが心配して遠方から訪ねてくれることもあります。うれしくて涙出ますね」と話す。プレハブの店舗からは、復興はまだまだ途上にあることを感じさせられた。



(2017/10/26ほうち楽ナビ掲載)

小値賀島のおもてなし

 東シナ海に浮かぶ小値賀(おぢか)島は、長崎県五島列島の北に位置する。人口約2500人の小さな島には、美しい海岸線や手つかずの自然が多く残る。コンビニエンスストアもないこの島の一番の魅力は、ここで暮らす人々の温かみ。遣唐使の時代から多くの船が行き来する交通の要衝だったこともあり、他者をもてなす風土が育まれてきたのだろう。古き良き日本が感じられる「おもてなしの島」を訪ねた。 加藤 博之

小値賀島 民泊 食卓
これぞ漁師の食卓。鮮度抜群の魚が食べられる

民泊で里帰り気分

 食卓をたくさんの料理が彩っていた。ハガツオ、ハマチ、イサキなどの新鮮な刺し身。さらにアジフライや、畑で取れたばかりの野菜の天ぷら、自家製のゴマ豆腐。小値賀島で漁業を営む宇戸正一郎さん(73)、靖代さん(72)夫妻の家で、夕食をごちそうになった。食べきれないほどの料理を並べるのが「おぢか流」のおもてなしだ。

 

 佐世保港から高速船「シークイーン」で約1時間30分。西へ約70キロに位置する小値賀島は、島の暮らしを味わえる「民泊」や、魚釣りなど体験型の観光などに力を入れている。おぢかアイランドツーリズム協会の前田敏幸さんは「島に昔からあったものを観光素材として生かしています。日本各地にあった昔ながらの暮らしを楽しんでほしい」と話す。

 

 宇戸さん夫妻も、観光客を受け入れるようになって11年になる。靖代さんは「いろんな方が来てくれるのが楽しくて今まで続けてこれました」と笑う。「そこのダイコンをおろして、こっちの皿に盛りつけてちょうだい」。そんな会話を交わしながら夕飯の準備を手伝っていると、里帰りしたような気分になった。

 

 本業では、ヒラメ、カワハギ、イサキと、季節によってとれる魚が変わる。この日は、偶然刺し網にかかっていたツバメウオの煮付けにありつけた。普段、市場に並ぶことはない魚という。これも「民泊」ならではだろう。

小値賀島 夕日
美しい自然が多く残されている。西の海に沈む夕日もその一つ

小魚釣り&料理づくり体験

 シーカヤックや魚釣りなど体験型プログラムも多彩。今回は「小魚釣り&料理づくり体験」に挑んだ。釣りの経験がない子どもや女性にも人気だという。潮風を感じながら、防波堤で糸を垂らす。小さなアジを数匹釣り上げることが出来た。釣った魚は教えてもらいながら、自分でさばく。お皿に盛りつけたら、さあ乾杯だ。島での暮らしのこと、かつて栄えたアワビ漁の話、様々な話題に花が咲く。焼酎を傾けながら、話が尽きることはなかった。

 

 翌日。帰りの船を待っていると、靖代さんが港まで見送りに来てくれた。「また、来てね」。人のおおらかさや温かみに触れる、こんな旅もいいな。海風を感じながら、そう思った。

【民泊】1泊2食に、一つの体験プログラムが付いて8000円。

 

【古民家ステイ】島内に6軒あり1人1万2500円から。利用は6人まで。料金は季節や利用人数、棟によって異なる。自炊も可能。

 

【小魚釣り・料理づくり体験】1人5000円。午後4時から同8時頃。道具や餌は準備してくれる。

 

【交通】博多港や佐世保港からフェリーや高速船で。島内にはレンタカーやレンタサイクルがある。

 宿泊や体験プログラムの問い合わせは「おぢかアイランドツーリズム協会」0959-56-2646まで。


【晋弘舎活版印刷所】

 創業は約100年。昔ながらの活版印刷を続けている。ここで印刷された町営船の切符や名刺などからはカラーの高速印刷機にはない、ぬくもりが感じられる。島で生まれ育った4代目の横山桃子さん(29)は「いいものを残して、その良さを発信していきたい。小値賀の一番の魅力は人です」と話す。事前に連絡して、作業中でなければ、印刷所内を見学することができる。(問)095956-2011

野崎島 旧野首教会

【野崎島】

 小値賀島から町営船で約20分の所にある。透き通るような海を見下ろす丘に、1908年に建てられた旧野首教会=写真=がある。段々畑にたたずむレンガ造りの天主堂からは、かつて潜伏キリシタンの集落があった名残りが感じられる。「野崎島の集落跡」は「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」としてユネスコの世界遺産暫定リストに載っており、来年7月の登録を目指している。約400頭の野生のシカが生息する。



(2017/9/14ほうち楽ナビ掲載)

圧巻の五輪スケールジャンプ台

平昌(ピョンチャン)

 

江原道の旅~後編

 2018年平昌(ピョンチャン)冬季五輪・パラリンピックが開かれる韓国の江原道(カンウォンド)をめぐる旅。今回は海に面した江陵(カンヌン)からバスで約1時間、標高700メートルにある平昌(ピョンチャン)を紹介しよう。ここではジャンプやアルペンなど雪上競技が行われる。五輪を待つジャンプ台は人気の観光スポットになっており、その威容に圧倒された。 加藤 博之

韓国・平昌 ジャンプ台
間近で見ると、かなりの急傾斜。スタート地点から見下ろすと、足がすくむほどの高さだ

着地点はサッカー場

 九州育ちで、スキーのジャンプ台を間近に見るのは初めて。「とにかく大きいな」というのが第一印象だ。平昌アルペンシアリゾート内にあるジャンプ台は、ジャンプとノルディック複合競技の舞台となる。

 

 滑走路の長さはラージヒルで125メートル、ノーマルヒルで98メートル。ジャンプ台の中には展望台があり、競技開催日以外は施設内に入ることが出来る。スタンドは1万1000人収容で、着地点は広く取ってあり、プロサッカーの試合やコンサートなども開かれる仕様になっているという。

韓国・平昌 ジャンプ台
滑走路の長さはラージヒルで125メートル。中には展望台もある

 選手が使用するゴンドラを使って、スタート地点まで上ってみた。高度が徐々に高くなるにつれ、視界がどんどん開け、突き抜けるような夏空と平昌郡の山々のコントラストが鮮やかだ。競技場はみるみる小さくなっていった。

 

大人気の避暑地

 夏の平昌は、韓国国内から多くの人が訪れる人気の避暑地だ。海辺の江陵などとは、また違った趣がある。朝、ホテル近くの森を散歩すると、澄みきった空気が心地よかった。周辺には観光スポットも多く、季節を問わず楽しむことができる。

 

 今回の旅で、平昌五輪がとても身近に感じられ、5か月後が楽しみだ。中でも最も印象に残ったのはジャンプ台だ。「あの場所」から飛び立つ選手たちから、目が離せなくなりそうだ。

 

 

 帰りも、襄陽(ヤンヤン)国際空港から北九州空港まで約1時間半のフライト。あっと言う間だった。次回、江原道に来るのはいつになるだろうか。五輪後にまた訪れて、今度は冬の祭典の「余韻」を感じてみたいと思った。

【雪岳(ソラク)山国立公園】(束草)

 名峰として知られ、国外からも多くの登山客が訪れる。ケーブルカーで眺望スポットの「権金城」まで行くことができる。訪れた日は晴天で束草の海が見渡せた。国立公園内には652年建立の神興寺(シヌンサ)がある。

【月精寺(ウォルジョンサ)】(平昌)

 モミの木が茂る散策路が人気。俳優のペ・ヨンジュンが修業の体験宿泊をしたことでも知られる。境内にある「八角九重石塔」はパワースポットとして有名で、参拝者が願いごとをしながらぐるぐると周囲を回っていた。紅葉の季節には、多くの観光客でにぎわう。


平昌五輪 来年2月開幕

 平昌五輪は2018年2月9~25日、パラリンピックは3月9~18日に開かれる。舞台は江原道の平昌郡、江陵市、旌善(チョンソン)市。昨年12月には北九州空港と襄陽国際空港を結ぶ路線が就航した。同地域への日本国内から唯一の直行便。観光情報などの問い合わせは韓国観光公社福岡支社092-471-7174

取材協力 韓国観光公社、江原道



(2017/9/7ほうち楽ナビ掲載)

自然豊かなリゾート地

江原道(カンウォンド)

 

韓国・平昌五輪まで5か月

 2018年平昌(ピョンチャン)冬季五輪・パラリンピックの開幕まで5か月余。「冬の祭典」が行われる江原道(カンウォンド)地域は、韓国国内でも有数の自然豊かなリゾート地として知られており、韓国観光公社は周辺への観光客誘致に力を入れている。8月下旬、北九州空港と江原道の空の玄関、襄陽(ヤンヤン)国際空港を結ぶ直行便を利用して現地を訪ねた。競技施設や周辺の観光スポットを2週にわたって紹介しよう。 加藤 博之

韓国・江原道
水平線から朝日がのぼる。壮大な景色を前にすると、小さなことがどうでもよく感じられる

窓の外は一面海

 カーテンを開けると、一面に広がる海があった。「襄陽ソルビーチ&リゾート」は韓国でも人気のリゾートホテルだ。前夜の午後9時50分に北九州空港を出発、チェックインしたのは午前0時前だった。到着後は寝るだけだったので、少しもったいような気がしていた。ところが、朝になって目の前に現れた圧倒的な景色に息をのんだ。

韓国・江原道 襄陽ソルビーチ&リゾート
スペインの海辺のホテルをイメージした襄陽ソルビーチ&リゾート。宿泊した日は平日にもかかわらず、コンドミニアムも含め約500ある客室はほぼ満室だった

 ホテルに着いた時は暗かったので、窓から海が見渡せることに全く気づかなかった。こんなすばらしい朝日に出会えるとは。早起きして正解だった。異国に限らず、旅先に夜到着するメリットの一つは、目覚めた時にこうした驚きが味わえることなのかもしれない。松の木が並ぶ海辺を散歩した。少し汗ばむ陽気だが、潮風が心地いい。カップルや年配の夫婦が景色を楽しんでいた。

 

 38度線に接する韓国の北東部。江原道地域は、海山ともに自然にあふれる。ゴルフ場やスキー場、寺院などのほか、日本でも大ヒットしたドラマ「冬のソナタ」など、多くの映画やドラマのロケ地としても観光客の人気を呼んでいる。平昌五輪は、海側に位置する江陵(カンヌン)市ではスピードスケートやアイスホッケー、カーリングなどの氷上競技、山側にある平昌郡ではアルペンスキーやスキージャンプなどの雪上競技が実施される。

韓国・江原道 広報館
平昌冬季五輪広報館では体験型アトラクションを楽しめる

五輪競技 疑似体験

 江陵市内にある平昌冬季五輪広報館を訪ねた。施設内には五輪に関する展示や、ジャンプ競技などを実際に自分でやっているような気分が楽しめる4Dシアターなど、体験型アトラクションがある。実際にトライしてみたが、なかなか面白い。同施設のソン・ダヒョンさんは「江陵は海がきれいで、自然がすばらしいところです。日本と韓国で人気のフィギュアスケートも行われますよ」と話してくれた。

 

 寺院などの観光地をめぐったあと、最後に安木(アンモッ)海岸コーヒー通りを訪れた。日本の海水浴場と同じように、たくさんのカップルや家族連れでにぎわっている。ただ、平昌五輪に向けた機運が高まってくるのはこれからなのだろう。夏の夕暮れ時のビーチで、「冬の祭典」の熱狂を想像するのは、難しかった。

     ◇

 旅の後半は、山間部の平昌など。スキージャンプ台などを訪れる。

韓国・江原道 鳥竹軒
市民の憩いの場にもなっている鳥竹軒

【鳥竹軒(オジュッコン)】(江陵) 韓国の5000ウオン紙幣の絵柄になっている儒学者・栗谷李珥(1536~1584年)と、その母で芸術家の申師任堂(1504~1551年)の生家がある。鳥竹軒の名の由来でもある黒竹や樹齢600年の紅梅、サルスベリの木など四季折々の草花が訪れる人を楽しませてくれる。憩いの場として市民にも愛されている。

 

【洛山寺(ナクサンサ)】(襄陽) 三十三観音聖地の一つ。山寺が多い韓国では珍しく海が見渡せる。671年建立と1300年以上の歴史がある。駐車場周辺には10軒以上の干物店があり、独特のにおいが立ち上る。ひまわりのマッコリも売っていた。日の出の名所として有名で、正月には多くの観光客でにぎわう。

平昌五輪来年2月に開幕

 平昌五輪は2018年2月9~25日、パラリンピックは3月9~18日に開かれる。舞台は江原道の平昌郡、江陵(カンヌン)市、旌善(チョンソン)市。海に面した江原道は約8割が山林で構成される、韓国でも人気の観光地。

 

 北九州空港と襄陽国際空港を結ぶ路線は、昨年12月に就航した。同地域への日本国内から唯一の直行便。6月にソウルと襄陽を結ぶ高速道路がつながったほか、17年末には仁川―江陵間を約2時間で結ぶ高速鉄道(KTX)も開通する予定。次々と交通手段が整備されている。

 

 観光情報などの問い合わせは韓国観光公社福岡支社092-471-7174

 

取材協力 韓国観光公社、江原道