ほうち楽ナビ~長崎県~

(2018/5/24紙面掲載)

長崎県平戸・松浦の旅

一度はやってみたい 本物の漁師体験

 世界文化遺産登録がほぼ確実となった「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」。その構成資産がある長崎県の平戸・松浦地域は豊かな自然があり、文化遺産にふれる以外にも海の幸や温泉が楽しめる観光スポットだ。中でも体験型観光が人気を集めていると聞き、今回は実際に漁を行う漁船に同乗。「漁師体験」に挑んだ。 (加藤 博之)

平戸・松浦 漁師体験
普段通りの漁を行うので迫力満点だ。安全にも細心の注意を払っており、安心して乗船できる

漁船に同乗!

 漁師の朝は早い。午前5時に起床し、向かったのは平戸島の北西部にある白石漁港。磯の香りに眠気は吹き飛んだ。定置網漁業を行う「あやか水産」は2002年から、実際に漁を行っている漁船に観光客を乗せる「本物の漁師体験ツアー」を組んでいる。

 

 この日の出港は午前6時30分。どんな魚が、どれくらい捕れるのだろう。そう考えると、ワクワクが止まらなくなった。海原へ繰り出すと、綾香良浩船長をはじめとする船員の表情が引き締まったような気がして、こちらも少し緊張した。

 

水揚げに歓声

 潮風を浴びながら約10分ほど走ると漁場に着いた。指示を出す船長の大きな声が響いた。あらかじめ仕掛けておいた網をたぐり寄せていく。両手にグッと力を込めた。やがてバシャバシャと暴れ回る魚が見えてきた。「おおっ」と、あちこちから声が上がった。夢中になってタモで魚をすくい上げた。

 

 イカ、タイ、アジ、カワハギ…。たくさんの魚が次々と水揚げされ、船上で仕分けられていった。他にもハリセンボンなどの「珍客」もいて、一緒に船に乗り込んだ観光客は子供のようにはしゃいでいた。

平戸・松浦 漁師体験
漁師体験の後は、取れたての海の幸を堪能できる

海の幸を堪能

 大漁だった。港で待っていたのは、びっくりするほどの豪華な朝食。つい先程まで泳いでいた魚の刺身、塩焼き、煮付け、みそ汁…。心地いい疲労に包まれながら、海の幸をむさぼり食べた。「地域に貢献したいという気持ちと、喜んで帰ってもらいたいという思いでやっています」という綾香船長の言葉に、大きくうなずいた。

 

 たっぷり楽しんだような気がしたが、まだ10時にもなっていない。早起きっていいな。時計を見て何だか得した気分になった。

 

【あやか水産】

  「本物の漁師体験」は朝食付きで中学生以上4000円、小学生3000円。未就学児無料。プラス1000円で世界遺産候補の中江ノ島に向かい、海上から見学出来る。港にある食堂「母々の手」は土日祝日のみ営業。バイキング形式で90分食べ放題。中学生以上2200円、小学生1100円。金額はいずれも税込み。長崎県平戸市主師町725番地。(問)0950-24-2648