フルコンタクト空手「新極真の風」

(2019/7/6紙面掲載)

第12回全世界空手道選手権大会へ

福岡支部の日本代表5人 世界に挑む

 フルコンタクト空手の世界チャンピオンを決める「第12回全世界空手道選手権大会」は、11月に東京で開かれる。その日本代表に新極真会(緑健児代表)の福岡支部から江口雄智(23)、亀山真(26)、緑強志(29)、南原朱里(20)、藤原桃萌(20)の5人が選ばれた。4か月後の大会を見据え、世界の強豪と戦うための厳しい稽古に励む精鋭を紹介する。

江口雄智
海外の大会にも多く出場している江口雄智

 江口 雄智 

技術&精神面の成長著しい有望株

 5月に大阪で開かれた「第5回JFKO全日本大会軽重量級」で準優勝。日本代表の座を勝ち取った。4年前の前回大会では4回戦で敗れたものの、世界の舞台を経験しているのは大きな強みだ。

 

 相手に圧力をかけていくパワーを生かした組手が魅力だが、状況や相手に応じて「冷静に対応できるようになった」と話す。試合の組み立て方など技術面も進境著しく、福岡支部で最も充実している選手かもしれない。「前回と比べ、心が強くなった」と言い切る。

 

 若い頃から海外の大会にも積極的に参加。体格のいい外国人選手との戦い方は心得ている。「大会までにもっと下半身を鍛えたい」と意気込む。

 

 鹿児島で6月にあった強化合宿では、緑代表やコーチ陣からも「動きがよかった」と評価され、状態の良さを印象づけた。「世界大会の日本代表はみんなの憧れ。臆することなく挑みたい」と力を込めた。

 

緑強志
緑強志は強い決意を持って世界大会に臨む

 緑 強志 

空手人生かけて臨む 不退転の覚悟

 2015年の「第2回KWU世界大会」の75キロ級を制し世界王者となった緑も、全世界空手道選手権大会には意外にも初出場。5月に大阪で開かれた「第5回JFKO全日本大会中量級」で4位に入り、推薦を勝ち取った。「小さい頃から憧れてきた大会に出場できて、素直にうれしいです。これまでやってきたことを出し切りたい」と話した。

 

 代表である父・健児の背中を追うように始めた空手。全日本ジュニア大会、カラテドリームカップなど、同世代の中では常に結果を残し続けてきた。大会の開かれる11月には30歳になっている。父・健児が第5回大会を制したのは29歳の時だった。それだけに強志もこの大会に、空手人生の全てをかけて、臨む覚悟だ。

 

 1メートル67、74キロと決して大きな方ではない。「フィジカルをもっと鍛えて、大きい相手にも負けない体づくりをして挑みたい」と、4か月後を見据えた。

 

亀山真
パワーあふれる組手が魅力の亀山真

 亀山 真 

持ち前のパワーと安定感 頂点目指す

 4年前の世界大会はベスト16。1メートル76、105キロの恵まれた体格を生かし、持ち前のパワーで福岡支部をけん引してきた。安定感のある戦いぶりが評価され、今回は推薦での出場となった。「若手が強くなってきている中でチャンスをもらえた。その期待に応えられるよう少しでもいい結果を残したい」と意気込んだ。

 

 緑代表と同じ奄美大島出身。破壊力抜群の下段廻し蹴りを始めとするパワーあふれる技の数々は、外国人選手にも負けていない。「海外勢もそうですが、他流派も強い。日本の王座死守に少しでも貢献できるよう頑張りたい」。控えめな言い回しの中にも、強い決意が見て取れた。

 

 出るからには一番高い所を目指す。その思いは出場する全ての選手が抱く。もちろん亀山も同じだろう。入門から20年。空手家として集大成とも言える大会に向け、万全の準備をして臨む覚悟だ。

 

南原朱里
日本女子チームの主将を任された南原朱里

 南原 朱里 

日本女子エースの責任背負い戦う

 16歳にしてファイナリストとなり、一躍脚光を浴びた前回大会から4年。南原が再び世界の頂点に挑む。

 

 2017年にカザフスタンで開かれた「第6回全世界ウエイト制大会中量級」で優勝を果たすと、同年の「第49回全日本大会」も制し、日本女子のエースと呼ばれる存在となった。

 

 今回も日本女子チームの主将を任されており、個人だけでなく全体を引っ張って行く役割も担う。「自覚と責任を持ってやっていきたい」と表情を引き締めた。

 

 ただ、昨年の「第50回全日本大会」、5月の「第5回JFKO全日本大会女子中量級」では、ともに決勝で敗れるなど、自身でもまだまだ課題があると感じている。

 

 自分の組手が出来た時の強さは誰もが認めるところ。「がむしゃらだった前回大会とは意識が違うし、パワーも付いたと思う」。前回外国人選手に明け渡した王座奪還に向け、日本女子の先頭に立って海外勢を迎え撃つ。

 

藤原桃萌
初出場の藤原桃萌が旋風を巻き起こすか

 藤原 桃萌 

初の世界大会 大暴れ必至

 初めての世界大会出場に笑顔がはじけた。5月の「第5回JFKO全日本大会女子重量級」で準優勝となり、念願の代表入りを果たした。「決勝では負けましたが、最後まであきらめずに頑張れた。気持ちでは負けてなかった」と手応えを感じる一戦となった。

 

 兄・将二郎も第11回世界大会でベスト16入りを果たすなど、強豪ぞろいの福岡支部でメキメキと力を付けた。パワーのある中段突きや下段廻し蹴りが魅力。ずっと女子の重量級のホープとして期待されてきたが、ようやく頭角を現してきた。

 

 6月の鹿児島合宿でも、ライバルたちとの厳しい稽古に黙々と取り組んだ。南原と共に目指す世界の頂点。「3歳から空手を始めて、ずっと目指して来た世界大会。さらに鍛え直して、絶対勝つつもりで臨みたい」と、大舞台での活躍を思い描いている。

 

長渕剛 日本代表合宿に駆けつけた

 日本代表選手による世界大会に向けた合宿が6月28日から3日間、鹿児島市の「鹿児島アリーナ」で開かれた。日本代表29人のうち、新極真会からは24人が選ばれており、今回の合宿には23人が参加して汗を流した。

 

 合宿中には、緑代表と親交のあるシンガー・ソングライターの長渕剛さんが激励のため会場を訪れた=写真中央=。「HOLD YOUR LAST CHANCE」を披露し、選手らを激励した。