フルコンタクト空手「新極真の風」

(2019/8/17紙面掲載)

第33回全九州空手道選手権大会

精鋭が福岡集結! 地元タイトル渡さない

 青少年チャリティー第33回オープントーナメント「全九州空手道選手権大会」(スポーツ報知西部本社など後援)は25日、福岡市博多区の福岡国際センターで開かれる。直接打撃を行うフルコンタクト空手としては九州で開かれる最大の大会。国内外から流派を超えた空手家が集結し、59部門に分かれて頂点を目指す。出場する注目選手を紹介する。

緑武士
優勝争い中心となる緑武士

 緑 武士 (23)

堂々主役 スピード生かし真っ向勝負

 選手宣誓の大役も任され、堂々の主役として臨む。この大会は、11月の世界大会の日本代表に選ばれている兄の強志、亀山真らも活躍した舞台とあって、「自分の中で大事な試合」と位置付けている。

 

 新極真会の緑健児代表の次男。強豪ぞろいの福岡支部の中にあって、その将来を期待される一人だ。「年齢的にも上になってきているし、後輩も引っ張って行かないといけない立場」。自覚も十分にある。

 

 1メートル64、75キロ。小柄ながらスピードを生かして懐に入り、真っ向勝負を挑むのがスタイル。得意技は胸への突きと中段回し蹴りだ。2016年の30回大会は3位。それだけに今回は、頂点だけを狙って挑むことになりそう。「福岡で行われる大会ですし、地元の選手が勝つことが師範への恩返しになる」と他流派はもちろん、他支部にも優勝トロフィーを渡す気はない。

 

JFKO初戦敗退 ゼロから再出発

 勝ちたい理由は、まだある。心の中に、晴らさなければならない悔しさがあるからだ。5月に大阪で行われた体重別の日本一を競う「JFKO全日本大会」でまさかの1回戦負けを喫した。「悔しかった」。原因は気負いすぎたことだった。「プレッシャーからガチガチになって体が動かなかった」。もう一度リセットして、ゼロ地点からのスタート。その出発点となるのが今大会だ。

 

 JFKOの反省から「気負い過ぎず、抜く時は抜いて」と今回は前掛かりにならず落ち着いて挑むつもりでいる。その地力は誰もが認めるところ。悔しさをバネに精神面での成長を見せることが出来れば、おのずと頂点は見えてくる。

 

前平斗真
パワーアップした前平斗真に期待

 前平 斗真 (19)

筋トレでパワーアップ

 期待に満ちた表情で、抱負を語った。「今の自分がどれだけ通用するのか試してみたい」。高校生だった一昨年にベスト8入りした実力者は、大会に向け順調に調整ができているようだ。

 

 接近戦から突き、下段蹴り、膝蹴りを繰り出すスタイル。ただ、一般の部の試合に出るようになって壁にぶつかった。どうしてもパワー負けしてしまうのだ。そこで筋力トレーニングに取り組み始めた。

 

 その効果もあって、昨年の夏は65キロで軽量級だったが、この一年で体重は12キロ増え、階級は中量級に。突きや蹴りの重みは格段に増しており、実力者が集うこの大会は絶好の試金石となりそう。「出るからには優勝を目指したい」。勢いに乗れば面白い存在だ。

 

大坪裕希
大坪裕希は華麗な組手を披露する

 大坪 裕希 (19)

「上段回し蹴り」で観客魅了

 スピードを生かした華麗な組手が持ち味だ。得意技は上段回し蹴り。「見ている人が楽しめるように」。かつて軽量級ながら世界王者になった緑健児代表のような、観客を魅了する組手を理想に掲げる。

 

 小学1年から空手を始めた。「練習を頑張ってよかったなと思える、勝った時の達成感が魅力」と話す。現在は社会人として働きながら道場に通い、稽古に打ち込む日々だ。「いつかは階級別の世界大会に出てみたい」と大きな舞台での活躍を思い描いている。

 

 「一戦一戦大事に戦って、上位を目指したい」。勝ち負けにこだわるのはもちろんだが、鮮やかな上段回し蹴りでも観客を沸かすつもりだ。

 


男子一般上級の部

 他流派やモンゴル、南アフリカからの海外勢も含め37人がエントリー。緑武士を中心に優勝争いは展開されそう。その緑はBブロックに入った。

 

 Aブロックでは、緑と同じ大橋道場の多田成慶も力を付けており、面白い存在。前平斗真、大坪裕希ら猛者がそろうだけに誰が勝ち上がってくるか注目だ。

 

女子フルコンタクトの部

 真夏の九州女王の座をかけて17人が出場。新極真会福岡支部からは、藤河真央、吉田いぶき、森田花音の3人がエントリーしている。

 

 いずれも6月の昇級昇段審査で初段に昇格した。足を使い、突きや蹴りを繰り出していくスタイルの藤河は「出る以上は優勝を狙っていきたい」と力強い。「いつか世界レベルで戦えるようになりたい」という高校生の森田も持ち味である積極果敢な組手で挑む。

 

 3人とも黒帯として臨む最初の大会だけに気合十分。調整にも余念がなく、上位進出が期待できそうだ。

 


宮崎や鹿児島からも参加 合同稽古で高め合う

 11日に福岡市東区の総合体育館で、11月の世界大会や25日の全九州に向けた強化稽古が行われた。世界大会に出場する緑強志、南原朱里ら5人をはじめ、宮崎、鹿児島などからも選手が参加した。両大会とも他流派から多く精鋭が参加するが、一緒に汗を流すことで「新極真会から優勝者を出す」という思いを新たにした。