フルコンタクト空手×英会話 コラボ対談 「文武両道で一緒に協力」自ら行動し社会生き抜く力育成

新極真会代表兼福岡支部長 緑健児氏×ガリレオコーポレーション社長 百合永勝彦氏

 新極真会の緑健児代表兼福岡支部長(59)と、英会話教室などを営む「キッズガリレオ」の百合永勝彦社長(50)が対談した。3月にオープンした新極真会の糸島道場では、空手少年部の練習が火、木、土曜の週3回、行われている。一方で、稽古のない月、水、金曜にはガリレオのアフタースクールが開かれている。空手と英会話のコラボは香椎、福津道場に続いて3か所目。文武両道を目指し、健全な青少年の育成に取り組んでいるスペシャリスト2人に教育論を中心に語ってもらった。(加藤博之、敬称略)

空手と英語のコラボを実現し「文武両道で一緒に協力して行きましょう」と互いに呼びかけた

共に発見し、成長していくスタンス

 --緑代表と百合永社長は子供に関わる仕事という共通点があります。こんな子供を育てたいという理想像はありますか。

 百合永「指示待ちではなく、自分から考えて行動できる子供になるように。ただ答えを教えるのではなく、やり方、考え方、過程に重点を置く指導を行っています」

 緑「武道を通して、厳しい社会を生き抜く精神力を持った子供を育てたいと考えています。百合永社長が言われたように、空手も同じで自分で考えて練習する子は強くなります。ところで、ガリレオはとてもスタッフ教育が行き届いている印象がありますね」

 百合永「私たちは、教えて育てるというよりは、共にいろんなことを発見しながら一緒に成長していくというスタンスで子供に接するようにしています」

 緑「そうですか。私は指導員に常々、我が子と同じように接してごらんと話しています。優しいだけじゃなく、時には厳しくしなければならないこともありますから」

緑代表は「空手で厳しい稽古を積んだ経験は、社会に出て必ず生きてくる」と話した

国際人のため英語必須 3歳から学ぶ子供も

 --海外の支部長と会う中で緑代表も英語を学ぶことの大切さを感じていると思います。

 緑「子供にはいつも国際人になれと話しています。そうなるには英語は絶対必要。子供の頃から英語を身に付けることができたらいいのでしょうね」

 百合永「うちは、3歳くらいから学んでいる子供もいます。それくらいだと日本語を覚える感覚で入ってくる。みんなで歌ったり、踊ったり、遊びの中で自然と耳に入るような感じでやっています」

「子供たちと一緒に成長していきたい」と話す百合永社長

続けるため親が背中を押すことが大事

 --空手と英語。いずれにも通じるのは、習熟するには継続が大事だと思います。

 百合永「息子も3歳から空手を習っていて、5年たちますが、我慢というか辛抱ができるようになり成長を感じています。道場に行かせて良かったなと思ってます」

 緑「継続させるという意味では、親が背中を押してあげることが大事。途中でやめないで頑張るんだよと。空手は帯の色が上達するにつれて変わっていきます。それが続けるための励みになっています」

アフタースクールの場作る

 --現代は共働きが増えるなど家族のあり方も変わってきました。学校の終わった後、子供を預ける所がないというのは切実な問題です。

 百合永「昔はおじいちゃん、おばあちゃんが見ていたけれど、預ける所がないと親は働けない。1人で家にいてもゲームくらいしかできない。今日は空手、明日は英語みたいになれば、親も安心できますね」

 緑「そういった場があるのは親にとっても、ありがたいことでしょう」

3月にオープンしたばかりの糸島道場

自信を付けさせる仕事

 --子供の成長を間近で見ることができる仕事は魅力的ですね。

 緑「昨年緊急事態宣言が出た時、2か月間休館したのですが、再開した時に子供たちがすごくうれしそうな顔を見せてくれました。生活の一部になっていたんだなと感じました」

 百合永「私たちの仕事は自信を付けさせることだと思っています。そんな子が増えるのは喜びです。教え子が成長して、うちの講師になっていたりして、それはとてもうれしいですね」

 --一番大切なことは、愛情を持って子供に接するということなのでしょう。

 百合永「これからも子供たちと一緒に成長していければと思います」

 緑「世界に羽ばたく選手になるには文武両道は大切なこと。百合永社長と一緒に頑張っていけたらいいなと思っています」

【新極真会】 直接打撃を行うフルコンタクト空手。会員数は世界102か国、約10万人。福岡県では約1300人が稽古に汗を流している。
【ガリレオコーポレーション】 本社・福岡市。福岡県を中心に英会話教室、ダンス、ロボットプログラミングなどのアフタースクールを展開している。

(2021/4/26紙面掲載)

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