【フルコンタクト空手】藤原将二郎&桃萌 兄妹で全国席巻だ!/JFKO全日本大会29日開幕

第6回全日本フルコンタクト空手道選手権 5月29、30日/エディオンアリーナ大阪

 「第6回全日本フルコンタクト空手道選手権」(JFKO)は29、30日、大阪府のエディオンアリーナ大阪で開かれる。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため無観客開催。流派を超え、男子は5階級、女子は4階級に分かれ、各階級で日本一の称号をかけて争う。福岡支部からは男女合わせて24人が参戦する。男子軽重量級には藤原将二郎が登場。かつて日本代表として世界大会に出場した実力者が、約2年半ぶりに実戦復帰する。女子重量級の優勝候補の妹・桃萌とともに注目を集めそうだ。

藤原将二郎 2年半ぶり実戦復帰!大暴れだ(男子軽重量級)

空手できる喜びを感じながら

 ようやく表舞台に帰ってきた。藤原将二郎が2年半という雌伏の時を経て、全日本大会に参戦する。「不安も楽しみもある。空手をできる喜びを感じながら、優勝を目指したい」と、力を込めた。

 悪夢が襲ったのは、2018年の全九州大会(鹿児島)。跳び後ろ回し蹴りを放った際に、左足の前十字靱帯(じんたい)を断裂した。「空手人生、もう終わったな」。どん底に落ちた。

 そんな藤原を支えたのは周囲の励ましだった。緑健児師範、道場の仲間、教え子…。このまま終わる訳にはいかなかった。懸命のリハビリの日々が始まった。空手の稽古ができるようになるまで1年以上かかった。

 10歳から空手を始め、2015年の世界大会では日本代表に選ばれ、ベスト16に入った。さあこれからという時に見舞われたアクシデントだったが、今は「考える時間があり、使える技が増えた。テクニックはけがする前よりある」と思えるようになった。

 大会に出られない時期も、裏方として福岡支部の選手を支えてきた。そんな姿を見てきた仲間全員が今回の復活を喜んでいる。そんな思いも力に変え、存分に暴れ回るつもりだ。

藤原桃萌 「優勝しか考えていない」

試合イメージし極限まで追い込む

 堂々の優勝候補として、大阪に乗り込む。藤原桃萌は目標を問われ、きっぱりと言った。「優勝しか考えていない」。短い言葉に、強い決意がにじんだ。

 JFKOでは第4回、第5回大会で準優勝。そのいずれも決勝で敗れた久保田千尋が今回は出場しておらず、絶好のチャンスが訪れたと言っていいだろう。

 一昨年の世界大会は3回戦敗退。V候補として臨んだ昨秋の全日本空手道選手権は8強止まり。期待されながら、どちらも悔しい結果に終わった。「きつくなると諦める気持ちの弱さが出た」。その反省を踏まえ、今大会は練習の時から常に試合をイメージし、極限まで自身を追い込んできた。

 空手を始めてから背中を追うように過ごしてきた兄・将二郎の復活も心強い。「兄と一緒に、この舞台に立てるのはうれしい。復活を楽しみにしていた。好結果を残して2人で喜び会いたい」。表彰台の頂点に立つ自身を思い描いている。

(2021/5/27紙面掲載)

※新聞紙面(5月27日)では福岡支部の全出場選手の得意技や意気込みを写真つきで紹介 <バックナンバ-お買い求め方法

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