ハンドボールの魅力

(2019/10/25紙面掲載)

 2019女子ハンドボール世界選手権大会 11月30日から熊本で

 走る! 投げる! 跳ぶ! ハンドボールの魅力

 世界の強豪が熊本に集う--。「2019女子ハンドボール世界選手権大会」は24か国が参加して11月30日に開幕。12月15日まで熱戦を繰り広げる。ハンドボールは、走る、投げる、跳ぶの3要素がそろったスポーツで、スピードあふれるプレーや迫力満点のぶつかり合いが魅力。女子日本代表「おりひめJAPAN」はもちろん、世界レベルの華麗なプレーやテクニックを間近で体感出来るまたとない機会だ。一度観戦するとやみつきになると言われる、その魅力を紹介しよう。

日本代表の勝連智恵(オムロン)が果敢にゴールを狙う(日本ハンドボール協会提供)
日本代表の勝連智恵(オムロン)が果敢にゴールを狙う(日本ハンドボール協会提供)

 シュート 

 豪快なシュートは、一番の魅力だ。6メートルラインの外から打たなければならないので、ゴールに向かって飛び込んでいく「ジャンプシュート」は迫力満点だ。その跳躍力をぜひ実際に観戦して感じてほしい。スピードは女子選手でも時速100キロ前後になる。

 

 最も華があるのは「スカイプレー」だろう。空中で味方からのパスを受け取って、そのままゴールを狙うプレーだ。パスを出す味方と呼吸を合わせることが必要で、難易度も高い。それだけに、ゴールが決まると、会場は一気に沸き上がる。

 

 ボールに強烈な回転をかけ、GKの手の届かない位置で一度バウンドさせてから、ゴール方向へボールをはねさせる「スピンシュート」、飛び出したGKの頭の上をふわりと越えていく「ループシュート」、倒れ込みながらのシュートなど、多彩なテクニックを楽しみたい。

 

 7メートルスロー 

 明らかに得点機を妨害された時には、7メートルスローが与えられる。サッカーのPKのように、シューターとGKが1対1で勝負する。

 

 ここで面白いのが2人の駆け引きだ。GKはわざと中央ではなく、スペースを空けて立つなどして揺さぶりをかけたりすることもある。独特の静まりかえった雰囲気も緊張感を演出する。

 

シューターとGKの駆け引きも見どころだ(日本ハンドボール協会提供)
シューターとGKの駆け引きも見どころだ(日本ハンドボール協会提供)

 選手交代 

 全員で攻め、全員で守るハンドボールは他のスポーツにはない大きな特徴が選手交代だ。試合中は何度でも自由に交代できるため、激しく選手が入れ替わる。攻撃専門、守備専門の選手もいて、状況に応じてメンバーチェンジすることもある。

 

 身長が大きい、パワーがある、スピードが魅力といった一芸に秀でた選手や、すべてをこなす万能プレーヤーなど、選手それぞれに特徴がある。お気に入りの選手を探してみるのもよさそうだ。

 

 相手の弱点を突いたり、陣形を見ながら適材適所に起用していく采配も見どころ。GKを外す「7人攻撃」というオプションもあり、チーム戦術を理解すれば、観戦がより面白くなる。

 

 激しいコンタクト 

 華麗にパスをつなぐスピード感のあるスポーツというイメージが強いかもしれないが、体と体が激しくぶつかり合うのも魅力の一つだ。

 

 シュートを打つ腕をブロックしに行ったり、ドリブルを止めるため体を当てたり、格闘技のようなパワフルなプレーも見られる。闘志あふれるゲーム展開にも、ぜひ注目してほしい。

 

 ポジション 

◆GK(ゴールキーパー)

 体を張ってゴールを防ぐ守りの要。ディフェンスの選手と連携して、相手のシュートコースを消していく。至近距離からのシュートにひるまない気持ちの強さと、瞬時の判断力が求められる。駆け引きや読みが重要で、1対1などの場面でゴールを防ぐビッグプレーは、試合の流れを変える。

 

◆CB(センターバック)

 攻撃の起点になる司令塔。広い視野、相手の弱点を見抜く洞察力、試合の流れを見極める冷静さが必要となる。パスを出すのが主な役目で、テンポのある球さばきでチャンスをうかがう。味方を生かすアシストだけでなく、自らミドルシュートやロングシュートを放つこともある。

 

◆LB(レフトバック)、RB(ライトバック)

 果敢にシュートを狙うエースポジション。得点でチームに勢いを呼ぶ。LBが左45度、RBが右45度と呼ばれる。スカイプレーやジャンプシュートなど様々な個人技が飛び出す。フェイントで相手のタイミングを外すなど、細かいプレーからも目が離せない。

 

◆LW(レフトウイング)、RW(ライトウイング)

 速攻を仕掛ける際に、重要となるポジション。攻守の切り替えに素早く反応しなければならない。それだけに、スピードと試合を通して走り続ける体力が求められる。角度のない位置からシュートを放つことが多く、スピンシュートなどの個人技にも注目したい。

 

◆PV(ピボット)

 相手ディフェンスの間に入り、密集の中で味方のシュートスペースを作ったり、時には自らシュートも放つ。パワーが必要とされるのはもちろんだが、ハンドボールを熟知した選手が起用されることが多く、戦術理解や経験値も求められる。

 

くまモンも「おりひめJAPANを応援するモン」(熊本国際スポーツ推進事務局提供)
くまモンも「おりひめJAPANを応援するモン」(熊本国際スポーツ推進事務局提供)

おりひめJAPANは初戦アルゼンチン

 女子日本代表「おりひめJAPAN」はグループD(日本、ロシア、スウェーデン、中国、アルゼンチン、DRコンゴ)に入った。予選ラウンドを勝ち抜き、次のメインラウンドに進めるのは3チーム。勢いに乗るという意味でも、初戦のアルゼンチン戦(11月30日・パークドーム熊本)が大事な試合となる。

 

 そのアルゼンチンとDRコンゴ、アジアのライバル中国の3試合は予選突破のためには絶対に落とせない。海外勢に比べてパワーで劣るため、スピードや機動力を生かした日本らしいプレーで、世界の強豪に立ち向かいたい。

 

 >日程等は 大会公式サイト(外部リンク)

 


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