第22回熊本大会（2022年5月3-5日、熊本・山鹿市民球場ほか）

　熊本県など５支部から中学生の部２４チームが出場して熱戦を繰り広げ、大分県支部同士の決勝で、大分明野ボーイズが別府ボーイズを１１―４の５回コールドで下して優勝した。大分明野の「熊本大会」での優勝は１６年ぶり２回目。４月の「九州選抜大会」予選、同大会本戦に続く３大会連続での優勝となった。

▼決勝
別　府（大分）　０１０　３０＝４
大分明野（大分）３００　１7X＝11
（５回コールド）

決勝は５回猛攻でコールド

　別府との決勝は集中打で決着を付けた。大分明野は４－４で迎えた５回に打者１１人の猛攻で一挙７点を奪った。

　無死二塁から藤平の適時打で勝ち越すと、高橋輝のスクイズと伊東の適時打で２点を加えた。その後も石田主将の２点適時打などで３点を加え、この回２打席目となった藤平が再び適時打を放ち、コールド勝ちした。

初戦延長10回サヨナラ勝ち

　チームには追い込まれても粘る底力がある。初戦となった２回戦の伊万里（西九州）戦は６回裏の攻撃を迎える前に１－５と４点のリードを許していた。しかし、６回に３点、７回に１点を返して追いつき、タイブレーク（１死満塁）の延長１０回にサヨナラ勝ちを収めた。

　吉川監督はこの試合を振り返り、「ミスを全員でカバーでき、最後まで諦めない、強い気持ちを持っていた」とナインをたたえた。

高橋輝ＭＶＰ

　大会の最優秀選手賞は２回戦の７回に同点打、延長１０回にサヨナラ打を放った高橋輝が受賞。優秀選手賞は捕手の上尾で、吉川監督は「勝利へつながるプレーがあり、行動がチームで一番だった」と評価した。

　チームは４月の「九州選抜大会予選」準決勝の日田戦でも延長１１回の激闘を制しており、メンタル強化の成果も表れている。

　今月下旬からジャイアンツ杯、選手権大会と全国へつながる支部予選が続く。熊本大会では別府が準優勝、日出が４強と大分勢が上位を占めた。大分明野は追われる立場にいるが、吉川監督は「いつでも挑戦者で、相手が強者（という気持ち）。勝ちに行くのではなく、負けない野球を徹底する」と話した。　（弓削　大輔）

（2022/5/20紙面掲載）

※新聞紙面（5/20）では選手名フルネ－ム表記および全試合バッテリ－＆長打の選手名入りの記録、その他チ－ムの記事を掲載　＜バックナンバ－お買い求め方法＞