【ボートレース】賞金ランクに異変!? 今年SG未制覇の山口剛が現在トップ

3位馬場貴也、4位白井英治も今年SG優勝なし

 今年6回目のSG、常滑ダービーが開幕した。年末の大村GP(グランプリ)へ向けての賞金争いの方も佳境に入ってきたが、今年は賞金ランク上位にちょっとした異変が起こっている。

 現在の賞金ランクトップは約8590万円を稼いでいる山口剛…と聞いて首をひねるファンは多いのではないだろうか。そう、山口は今年5回のSGで優出は2回あるが優勝はない。G1も4回の優出で優勝は6月の常滑周年のみなのだが、今年のSG覇者5人を抑えてSG未勝利の選手がトップに君臨しているのだ。「賞金トップは、コンスタントに予選を突破してきたことが物語っていると思います」と本人は自己分析する。

 山口と約100万円差で2位の原田幸哉は5月宮島オールスターの覇者だが、3位の馬場貴也、4位の白井英治もSGは未勝利。5位にやっと8月メモリアル覇者の片岡雅裕が登場という有りさま。例年賞金ランク上位を固めるその年のSG覇者たちが、今年はGPの2ndステージから登場できるベスト6からも多数、もれそうな状況になっている。

03年松井繁はSG優勝なしでトップ当選

 とはいえ、2003年にはもっとすごいことも起こっている。CC(チャレンジカップ)終了後の最終的なGP出場決定時点で賞金ランクトップだった松井繁は、CCまでの7回のSGをいずれも未制覇。それなのにSG優出4回、G1優勝8回で約1億9千万円を稼ぎ、GPにトップ出場を果たした。過去36回のGPの歴史の中で、SG未制覇の選手の賞金トップ出場は、この時の松井と、まだSGがGP以外に年間4回だった第4回大会の岡本義則の2例しかない。

 山口がこのままSG制覇なしでGPトップ当選を果たせるかどうか。19年も前の松井以来の快挙を見てみたい気もする。(井上 誠之)

(2022/10/26紙面掲載)

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