【フルコンタクト空手】亀山真&江口雄智 連覇に挑む/JFKO全日本大会21、22日開催

第7回全日本フルコンタクト空手道選手権(2022年5月21、22日・エディオンアリーナ大阪)

 フルコンタクト空手の男女の階級別日本一を決める「第7回全日本フルコンタクト空手道選手権(JFKO)」は21、22日、大阪府のエディオンアリーナ大阪で開かれる。3年ぶりに入場制限なしでの開催となり、JFKOに加盟する全国の道場から流派を超えて380人が集い、男女別の5階級で熱戦を繰り広げる。福岡支部からは男子20人、女子4人がエントリー。昨年、男子重量級を制した亀山真と、同軽重量級優勝の江口雄智が連覇に挑む。昨年12月に行われた無差別級の日本王者を決める「全日本大会」で準Vと好成績を収めた多田成慶にも注目だ。

ディフェンディングチャンピオンとして臨む亀山。狙うのは連覇のみだ

亀山真(男子重量級) テーマは「自分の距離で戦う」

 昨年の大会で初優勝した亀山と江口。2人にとっては、ようやく手に入れた日本一の称号だった。ディフェンディングチャンピオンとして臨む今大会も、頂点を見据えている。

 29歳と円熟期を迎えた亀山。あと一歩のところで全国大会で頂点に届かなかったが、昨年の優勝で大きな自信を得た。昨年12月の全日本では、試合の駆け引きのうまさも生かし順調に勝ち上がった。優勝した入来建武に準決勝で敗れたが、3位決定戦で勝ち入賞を果たした。

 今大会のテーマは「自分の距離で戦うこと」。トーナメントを勝ち上がる上で、パワー自慢の猛者がそろう重量級では特に、ダメージを抑えるための防御や距離感が大きな意味を持ってくる。「昨年のチャンピオンとしてふがいない試合はできない。これまで以上に優勝するという気持ちでいる」と、自身を奮い立たせている。

今大会を再浮上のきっかけにしたい江口。挑戦者として挑む

江口雄智(男子軽重量級) 昨年V後に不振 もう一度挑戦者のつもりで

 一方の江口は昨年の大会を制した後、不振に苦しんだ。25歳になり、福岡支部だけでなく新極真会を引っ張って行くことも期待される存在だ。V候補の一角と見られていた昨年12月の全日本は、まさかの3回戦敗退。「組手の最中に初めて頭が真っ白になってしまって」。敗戦については多くを語らなかったが、心身が万全の状態に戻っていれば、大会連覇も有力なことは間違いない。

 悔しい敗戦から5か月。もう一度、挑戦者のつもりで自身と向き合い、立て直しを図ってきた。メキメキと頭角を現してきた同じ福岡支部の多田も同階級にエントリーしており、「福岡同士の決勝になればいいですね。それが応援してくれる人や緑師範への恩返しになる」と力を込めた。


成長著しい多田。勢いに乗って頂点まで駆け上がるか

多田成慶(男子軽重量級) 無差別級「全日本」準V 勢い一番

 これほどの成長曲線を誰が予想しただろうか。今一番勢いがあるホープ。それが22歳の多田だ。軽重量級に出場する今大会で一気にVまで駆け上がる潜在能力を秘める。

 その名が全国に知れ渡ったのは、2020年12月の全日本大会。強豪を次々と破り、ベスト8まで進出した。昨年はJFKOを急性肝炎で欠場したものの、8月の福岡県大会で復活V。さらに12月の全日本では持ち前の前に出る組手で、重量級の選手に真っ向勝負を挑み準優勝した。「まさかあそこまで行けるとは。自分でもびっくり。努力すれば結果として表れることが分かった」と振り返る。

 準優勝した無差別級の全日本と違い、今回はパワーとスピードのバランスが取れた軽重量級が相手だ。さらに全国準Vともなれば、相手も研究して挑んでくるはず。「スピードに負けないような練習を積んでいる。同門の江口雄智先生と決勝で戦いたい」と意気込んでいる。


緑武士
前平斗真

緑武士&前平斗真(男子軽中量級) 1階級下げ軽中量級へ

 福岡支部の緑武士と前平斗真は、軽中量級にエントリーしている。ともに中量級から1階級落として頂点を目指す。

 緑は今大会、身長が同じくらいの選手との戦いとなるため、近距離での前蹴りの練習に力を入れている。「動きはいい。他流派に負けないよう新極真会を背負って戦いたい」。

 前平は亀山のアドバイスで減量し、動きの良さが光る。「不安はない。打ち合いになれば負けない」と自信を見せている。


藤原桃萌
網川来夢

藤原桃萌(女子重量級)&網川来夢(女子軽重量級) 9月世界戦に弾み付ける

 福岡支部の女子で注目されるのは、重量級の藤原桃萌と軽重量級の網川来夢だ。

 藤原は左足首の故障から約1年ぶりの実戦復帰となる。「まずは一戦一戦頑張りたい」と豊富を語る。網川も練習を順調に重ねており、「しっかりと打ち合いたい」と闘志を燃やす。

 ともに9月にポーランドで開かれる「第7回全世界ウエイト制大会」の日本代表に選出されており、このJFKOで弾みを付けたいところだ。


福岡支部の出場選手は次の通り。

◆男子◆
【重量級】藤原将二郎、亀山真
【軽重量級】多田成慶、江口雄智
【中量級】藤田春人、岩瀬勇翔
【軽中量級】興梠悠斗、緑武士、宇田川春稀、廣瀬颯太、大坪裕希、江口智晴、前平斗真、山内慎太
【軽量級】井上凌我、藤本政孝、秋奏樂、松永颯太、橋口汰駕、志和蘭丸

◆女子◆
【重量級】藤原桃萌
【軽重量級】網川来夢
【中量級】大坪桃香
【軽中量級】岩本日向
【軽量級】なし

(2022/5/15紙面掲載)

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