【福岡】西鉄ライオンズ研究会メンバーの“お宝”コレクション/球団発足70周年

平和台球場の貸し座布団を持つ井上さん

貸し座布団に選手OBのサイン

 西鉄ライオンズ研究会のメンバーは、グッズや資料の収集に余念がない。福岡県小郡市在住の会社員・井上裕二さん(62)もその一人だ。ライオンズを中心にコレクションは5LDKの自宅の3部屋に及ぶ。

 ユニホームは実際に選手が着用していたものからレプリカまで幅広く、選手OBのサイン入りが自慢だ。平和台球場の座席に敷いた貸し座布団には、少年期の思い出が詰まっている。大川市で家業の木工所を手伝い、配達先が福岡市周辺だと、父親がご褒美に観戦に連れて行ってくれた。ビニール製でそれほど座り心地が良いわけではなかったが、懐かしさが募る。

 そのころライオンズは低迷期だったが、輝いていたのが池永正明投手。下関商高時代に春のセンバツで優勝した右腕は、高卒1年目で20勝をマークした天才投手。「スーパースターのオーラを感じました。試合前、ベンチの上から緊張してサイン帳を差し出すと、快くペンを走らせてくれました。かっこよかった」。ファンレターを出した大田卓司選手からはわざわざ返信の手紙が届いたのには感激した。「豪快な一方、温かみのある人ばかりでした」

稲尾和久監督が表紙を飾る公式ファンブック。定価は100円とある
福岡のライオンズとして平和台最後の試合となった日米野球のチケットの半券

「特別」平和台球場の日米野球チケット半券

 平和台で観戦したい一心で福岡市内の大学に進んだが、球団は身売りで福岡を離れてしまった。平和台最後の試合は、1978年11月に開催された日米野球「クラウンライター・巨人連合対レッズ戦」。満員の中に井上さんもいた。試合後、ファンからのコールは鳴りやまず、選手側からはファンにグローブやバットなどを贈る惜別のシーンが忘れられない。その試合のチケット半券は「特別だ」と話す。

 「家族にはゴミばかりと言われます。収集家としてはつらいところですが、今後も少しずつ整理していきたい」。お宝に囲まれてのライフワークは続く。

(2021/9/28紙面掲載)

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