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【福岡】市民に愛された西鉄ライオンズ 現代史に残る資料を福岡市博物館で見学/球団発足70周年
- 2021/10/27
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豊田泰光さんのインタビュー映像も
福岡市博物館(福岡市早良区百道浜)でライオンズ関連の資料を見学できる。常設展示室の現代史コーナーに黄金期の主力選手が使ったバットなどが並ぶ。
「流線型打線」で強打の2番打者として活躍した豊田泰光さん。バットが展示され、インタビュー映像も用意されている。水戸商高出身。入団時に初めて見た平和台球場に「汚かった」と失望。遠征時、列車で長時間揺られた道中で、酒が回りけんかが始まったこと。好守の一塁手河野昭修さんや名将三原脩監督、福岡への愛着や熱かったファンなどについて約20分間語っている。
河野昭修さんの逆転満塁弾バットも
河野さんのバットには「昭和29年 逆転満塁本塁打」と書き込まれている。西鉄がリーグ初優勝を果たした年に放った本塁打。体が細く大砲ではなかっただけに、ファンにとっても印象深い一発だったに違いない。福岡市の名門修猷館高出身。紳士的で人気者だった。日本シリーズ3連覇を果たしたときのトロフィーも提供している。
このほか1番打者で「切り込み隊長」と呼ばれた高倉照幸さんのユニホームなど、博物館では選手本人や遺族などから寄贈された100点以上を所蔵。展示の入れ替えも可能だという。
「ライオンズの野球が市民を元気づけた」
福岡市の現代史でのライオンズの位置付けについて、学芸員の野島義敬さんは「戦後の復興と高度経済成長期を迎え、ライフスタイルが変化しました。娯楽の面ではライオンズの野球が市民を元気づけたという点でインパクトは大きかった」と説明する。
この展示コーナーでは、新天町商店街(同市中央区)で街頭テレビに夢中になる人々やダイニングキッチンのある公団住宅をイメージしたセットを設け、当時の雰囲気を出している。
(2021/10/26紙面掲載)