【ボートレース】篠原晟弥 再びA級で輝くために身につける身につける/2023イチ推し選手

記者が選んだ2023イチ推し選手②
気合をマッスルポーズで示す篠原

S力はボート界トップ級 前期平均.13

 「微妙でしたね。納得はしていません」。A級昇格もあった2022年を不満げに振り返る。前々期には初優出を含む期間3回の優出を果たし、「勢いだけでうまくいっていた」と、ブレイクしてA級に初昇格した。

 ただ、前期は勝率を下げてA級を継続できず、「差せるようにもなりたくて意識したけど、勢いまで消してしまった」と唇をかむ。「何も考えない方がうまくいくのかも」と悩むが、挑戦と失敗を繰り返して、地力を蓄えている。

 持ち味は「控えなければもっといける」というS力。前期のコンマ13は全選手の中でもトップクラスの数字を誇る。「伸び返されちゃうから、その割にまくりが少なくて…」とエンジン出しに悩むが、それは伸びしろでもある。

 課題の一つであるペラ調整について「最近はある程度、出せる形を見つけられている」と手応えを口にする。「本体の整備ができるようになりたい。師匠の江崎(一雄)さんは整備が得意なので、教えてもらいたい」。柔軟な立ち回りと調整力を身につければ、自信を持つS力はより破壊力を増す。

 成績が落ちても、課題克服に取り組む姿勢はポジティブであり、頼もしい。「今期でA2に復帰し、来期にはA1昇格するのが目標。そして、一般戦では無双できる選手になる。それぐらいにならないと、福岡支部では記念に呼ばれないでしょ」と前向きだ。バネは一度縮まることで反発力を増す。B級降格も糧にして、より高いステージへ駆け上がる。(井上 泰宏)

◆篠原晟弥(しのはら・せいや)2000年11月19日生まれ。22歳。福岡県出身。福岡支部。19年5月、124期生として福岡でデビュー。19年10月の丸亀で初1着。通算59勝。デビュー2年9か月目の21年12月、福岡で初優出。23年は福岡のフレッシュルーキーを務める。師匠は江崎一雄。生涯獲得賞金は3754万円。さそり座。165センチ、52キロ。血液型A。

(2023/1/4紙面掲載)

関連記事

過去記事(月別)

ページ上部へ戻る