【ボートレース】芦屋フレッシュルーキー・富田恕生 期末勝負駆けでなくても気合十分

フレッシュルーキーに選出されて意欲が高まった富田恕生

芦屋「スポーツ報知杯争奪GW特選」出場中

 1年の終わりの年末、年度の終わりの年度末など、社会には様々な節目があるが、ボートレーサーにとって毎年4月と10月は今期の終わりに当たる「期末」という大事な時期だ。今期の成績によって来期の級が決まるため、紙面では来期に向けた「勝負駆け」という表現が多くなった。

 A級とB級の選手とでは収入に大きな差がある。A1に上がらなければ、G1を走ることもできない。弱肉強食の世界を生き残り、勝ち上がるための大事な時期なのだ。

 では、この時期にすでに昇級の見込みがなくなり、勝負駆けの必要がなくなった選手に意欲がないのかと言えば、そんなことはない。後悔しないための準備と行動が将来につながるのは、どの世界でも同じだ。

 勝負駆けでなくても、期末に気合十分で臨む選手はいる。その一人が芦屋で開催中の「西部発刊25周年記念スポーツ報知杯争奪GW特選」に出走している。芦屋のフレッシュルーキー・富田恕生(B1級)だ。

 出身が静岡なので、そもそも「フレッシュルーキーには縁がないと思っていた」と選出が想定外だったこともあり、選ばれた時の喜びはひとしおだった。「努力が認められたような気がしました」と振り返り、一層気持ちが入ったという。

 フレッシュルーキー初戦の正月戦では「インフルエンザにかかってしまって」と無念の途中帰郷となった。その分、地元のトップレーサーが集まるGW戦でのアピールに燃えている。

 芦屋は「サンライズレース」と銘打ったA級のシード番組が多い。フレッシュルーキーは走る機会が多いので、A級とB級では天と地の差がある。「目標は毎期勝率を上げること。来期こそA級に」。残る今期の数日間を来期のスタートダッシュにして、来期を将来の大出世につなげてみせる。 (井上泰宏)

(2023/4/26紙面掲載)

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