【ボートレース】上瀧和則“現役”選手会長に

5月11日~下関、6月1日~丸亀あっせん

 日本モーターボート選手会の会長を4期、8年にも渡って務めている上瀧和則に5月11日からの下関、6月1日からの丸亀とレースのあっせんが入った。だからといって選手会長を辞めるわけではない。実はこの5月から、実戦を走る選手会長として現場復帰することになった。

 上瀧は2011年3月に副会長就任のため実戦を離れ、12年6月から会長に就任。それまでの選手会長は野中和夫、黒明良光、福永達夫ら実績のある選手が引退同然に就任してきたが、SG4勝、GⅠ17勝の実績を積み重ね、まだまだ現役バリバリだった上瀧の会長就任は衝撃的だった。

 そして今度は前例がない、レースを走る選手会長になるわけ。今年の役員改選は常勤ではなく非常勤、すなわち現役に復帰すると宣言して会長に立候補。対立候補が不在だったので無選挙での会長継続が確定。さっそく、公約を有言実行する。

 上瀧会長は以前から、「どんなプロスポーツも選手会長は現役選手が就任している。この業界もそうあるべき」と口にしてきた。「これでやっと他の業界に追い付ける」とも。何よりも上瀧会長は将来を見据えている。自分が勇退した後、現役バリバリの選手が実戦を離れずに会長に就任できるよう、その下地を作るための決断だった。

5月デビュー絢也との親子対決実現も

 上瀧会長は11年3月の唐津を最後に実戦を離れたが、14年8月には唐津のお盆戦を、15年の年末から16年の年明けにかけ大村正月戦を走っており、実戦レースはこの時以来、約4年5か月ぶり。選手会長としての仕事もあるので、当面はほぼ月イチペース、半年間で8節ほど走る予定という。

 現役を離れた最後の11年後期は7.79という高い勝率を残しているが、久々の実戦で進入はどうするのか? オーナーペラ制度でエンジン出しはどうなのかなど、興味は尽きない。5月13日に唐津でデビューする息子・絢也との親子対決も早いうちに実現するかもしれない。(井上 誠之)

(2020/4/29紙面掲載)

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