【競輪】山田兄弟(英明・庸平)地元の意地で栄冠つかみ取る/武雄G3大楠賞争奪戦11日開幕 展望(上)

武雄競輪G3「開設74周年記念 大楠賞争奪戦 」/2024年5月11-14日

 武雄競輪のG3「開設74周年記念 大楠賞争奪戦」は11日から14日まで熱戦を展開する。今年賞金ランク3位に付ける清水裕友と深谷知広とS級S班の2人が出場。地元勢は今年3月の当地G3を制した山田庸平と、その兄・英明らが迎撃態勢を整えている。3回連載の第1回は、地元の山田兄弟にスポットを当てる。

68周年以来の優勝を狙う山田英明(左)と地元開設記念初優勝に挑む山田庸平

山田英明 6年ぶりの地元記念制覇に燃える

 兄の山田英明は68周年以来の地元記念制覇に燃えている。

 今年は2月の岐阜G1全日本選抜で③⑥2⑧と決勝まで進んだ。その後も佐世保F1で④2③、玉野F1で①2①と好調を維持している。取手G2ウィナーズカップでは②③失、いわき平ダービーで2772と敗れたものの、全国のトップレーサーを相手に好勝負を演じた。

 これまで、佐賀を引っ張ってきたベテランは、もう41歳。展開に応じて柔軟に立ち回るレースのうまさを見せてきた。今場所は気合も入っているだけに、さらなる活躍が見込まれる。

 弟の庸平とタッグを組み、庸平をきっちり援護して直線勝負に持ち込む。そんな走りができれば、ファンの声援に応えられるかも知れない。68周年以来、6年ぶりの栄冠へ突き進む。

山田庸平 開設記念制して真の地元エース襲名へ

 山田庸平の願いはただ一つ、「地元記念を勝つこと」。地元の開設記念を制し、名実ともに佐賀・武雄のエースとして、その名を全国に知らしめることだ。

 直前の日本選手権(平)では二次予選で敗れた。未勝利に終わり、らしさを見せることはできなかった。

 しかし、今場所は違う。体調や脚力を万全に整え、地元記念に備えている。今年3月、当地G3で優勝したとき、「開設記念じゃないから」と大喜びすることはなかった。熱望する地元記念を制してこそ、真の王者として胸を張れると考えている。

 今年は地元のG3を筆頭に立川と松阪F1を制した。そして今回、悲願の地元記念制覇に向け脚力を磨いている。

 好位をキープして柔軟に立ち回る戦法は、400メートルバンクで日本一直線が長い当地で生かされる。九州の若手を目標にしてさばくか、俊敏なまくりでねじ伏せるのか。気迫の走りに期待したい。

(2024/5/8紙面掲載)

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