第19回ミズノ旗争奪九州選抜大会【中学生の部】（2023年7月15、16日、沖縄・ＯＮＮＡ赤間ボールパークほか）

　「第１９回ミズノ旗争奪九州選抜大会」中学生の部が沖縄県内で開かれ、決勝で大分明野ボーイズ（大分県支部）が宮崎ボーイズ（宮崎県支部）を９―１（５回コールド）で破り、２年連続２度目の優勝を飾った。グッドマナー賞は八幡ボーイズ（北九州支部）が受賞した。大会には九州ブロック全９支部の代表１６チームが参加した。

▼決勝
大分明野０１２　６０＝９
宮　崎　１００　００＝１
（５回コールド）

チャンスで三浦がタイムリー ９得点５回コールド

　大分明野が決勝で宮崎にコールド勝ちし、大会史上初の連覇を達成した。

　１―１で迎えた３回、１死一、二塁から宮本の犠打で走者を進め、相手投手の暴投で勝ち越し。続く２死三塁から、７番の三浦が「宮本が自分の打席を犠牲にしてつないでくれたチャンス。絶対に走者を返そうと思った」と中越え三塁打を放ち、さらに１点を加えた。

　４回には、打者９人の攻撃で６点。この回も２死二、三塁の好機で三浦に回り、「前の打席のことはリセットし、つなぐことだけ意識した」と左前に２点適時打を放った。

選手権予選、Ｇ杯予選決勝敗退から立て直す

　チームが本来の姿を取り戻しての優勝だった。大分明野は吉川監督の下、ノーサインで選手個々に判断を任せる「考える野球」に徹している。しかし、最近は大事な試合で走攻守の全てにミスが相次ぎ、選手権大会予選とジャイアンツ杯代表決定戦はともに決勝で敗れた。

　林田主将はその２戦について、「僕らが３年間やってきたことができなかった」と振り返る。指揮官が勤務先の都合で５月から海外へ長期出張となったことも理由の一つ。精神的な支えがいなかったことで、選手たちに迷いが生じていた。

林田主将「自分からやる野球戻った」

　だが、今大会は違った。「やらされるのではなく、自分からやる野球が戻った」と林田。決勝の３回に、打撃好調だった宮本が「はじめから送ることしか考えていなかった」とバントで好機を広げたように、選手自身で的確に状況を判断して勝利につなげた。

　志賀督代行は「２大会続けて決勝で負けてしまい、眠れないほどつらかった。この大会は、打撃も守備も本来の動きをしてくれた」と顔をほころばせた。指導陣も含め、皆が笑顔と自信を取り戻す沖縄遠征となった。　（弓削　大輔）

（2023/7/21紙面掲載）

※新聞紙面では選手名フルネ－ム表記、全試合バッテリ－＆長打の選手名入りの記録を掲載　＜バックナンバ－お買い求め方法＞